5)同種の商品で表示を比較する
実際に商品を手にとって、「ポリフェノール含有」など健康機能を期待する根拠となる成分についての表現があれば、その含有量を確認します(栄養成分の近くに書いてあることが多いです)。もちろん含有(使用)と書いてあるのに、量の記載がなければ多いのか少ないのかを確認することもできないので、含有量の確認できる同種の商品を探したほうが無難でしょう。
また【B】「自然・有機食品(natural/organic food)」では、「国産」「有機・特別栽培」や添加物に関するPRが多くなりますが、こちらにも一定のルールがあります。これについては、なかなか複雑なので後日詳しくお伝えすることにします。簡単に見分ける方法としては、「他の同種の製品では一般的に食品添加物が使用されることがないもの」に、「○○不使用」という表現は適切でないというルールがありますので、「不使用」「○○無添加」の食品を購入する場合には、他の同種の商品表示もよく確認してみることをおすすめします(簡単な例では、バナナに「着色料無添加」と書いてあるようなものです)。
最後に、【C】「技術をPRしている食品」のような、製造・加工技術や商品の形状・使用方法により健康効果が期待できるものについてです。こういった難しい内容で、自分のもつ知識の範囲を超えるものについては、私の場合いったん自宅でインターネット等を使って調べてみることにしています。その根拠がどれだけ確立されているか、その記事を探します。
<プロフィール>
川合裕之(かわい ひろゆき)
香川大学卒業後、明星食品(株)に就職。営業職のかたわら、エリア向け商品の開発にも携わる。独立後、03年に(株)ラベルバンクを設立。食品表示の視点から安全性・機能性に関するコンサルティングを行なう。商品販売のためのプロモーションも手がける。
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