城井立憲県連代表主導の参議院公募の在り方に異論続出(前)
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年内の衆議院解散がささやかれるなか、来夏の参議院をめぐって各党の候補者選びが行われている。福岡選挙区は3議席があり、うち1つは、野党の指定席となってきた。最大野党の立憲民主党福岡県連(城井崇代表)は、13日の常任幹事会で公募を行うことを決めたが、その在り方に党内から異論が聞こえてくる。
参議院はプラチナチケット
「参議院は、解散があり当選するとは限らない衆議院と違い、誰もがほしがるプラチナチケット」。立憲県連の関係者は、3つの枠がある参議院福岡選挙区についてこのように語る。
参議院は6年に1回の改選だが、自民・公明以外では、来夏の改選となる野田国義氏と、元民放アナウンサーの古賀之士氏が現職である。
野田氏は、立候補の意向を表明しているが、以前から立憲内部では、「3期目はない」という声があった。今回の公募という手法は、野田氏に対する評価が県内の各総支部などで「功罪様々ある」ことを受けたものだが、13日の常任幹事会では、公募期間の短さが指摘され、「2週間では短い、延長してほしい」との声が挙がっていた。
公募は県内11ある総支部から複数の推薦があることなどが条件となっており、締め切りは8月5日となっている。複数の応募があれば、県内3カ所で討論会も行うというが、はたして1カ月もない公募期間でどれだけの人が手を挙げられるのか。
「さまざまな声を受けてそれを取り入れて公募としたので、よかったのではないか」「3期目は前例がなく、現職優先ではなく広く募るべきと考えた」(県連幹部)。
党内から拙速との声
だが、常任幹事会に出席していたある議員は「結論ありきで、代表がこれで行きますと押し切った形」と述べ「城井代表は普段はああいう言い方をしないが、今回に限ってなぜ」と疑問を感じたという。
関係者に話を聞くと、公募も現職に有利な条件で、「拙速すぎる」という声が多い。野党第一党の立憲の候補者が誰になるのか、注目されている。
取り下げというかたちとなったが、衆議院福岡7区に、秘書を出そうとしたものの、その秘書が福津市議時代に、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との接点をもっていたことが発覚した問題は、秘書が辞職したこともあり、うやむやになっている。この件に関し、現時点で野田氏から明確な説明は行われていない。
元県議で、立憲県連の顧問を務める吉村敏男氏は、昨年の取材に際しても「参議院議員として、市長時代の働きが生かされているとは思わない」と述べていたが、野田氏の3選に異論があるようだ。
もちろん野田氏を支持する地方議員もおり、筑紫野市議会議員・段下季一郎氏は、野田氏の3選を支持すると自身のSNSに投稿している。
今回の決定を行ったのは、県連代表の城井氏である。現職有利にみえる条件を示したのは、城井氏であり、これからその是非が問われることになる。
(つづく)
【近藤将勝】
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