「フル規格化」へ課題も、西九州ルートが今秋一部開業(前)
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【嬉野駅】マリオットがホテル開発
「飲める温泉」で知られる嬉野市は、江戸時代に長崎・出島から欧州に輸出された嬉野茶の産地でもある。戦前に、温泉街と郊外を結んだ肥前電気鉄道が1931年に廃線。嬉野温泉駅は、それ以来91年ぶりの鉄道復活になる。人口は駅沿線5市で最小の2万5,000人。市は駅周辺土地区画整理事業を計画し、当分は駅から既成市街地までの11.4haを軸に整備を進める。とくに国道34号線と駅に挟まれたエリアでは、まちづくりが日増しに進んでいる。
温泉街の北西にあった国立病院機構嬉野医療センター(424床)が、付属の看護学校や学生寮、研修施設、保育所を駅東側に移転、19年6月にオープンした。移転後の同医療センター跡地10haも再開発の貴重なタネ地になりそうだ。
市は、駅周辺整備で民間資金の導入を計画。民間事業者と市有地の定期借地契約を結び、「官民協働」で観光客の誘客を図る。公募型プロポーザルにより、サガテレビなど5社が飲食・物販店や特産品の直売所などを建設して運営。市は観光文化交流センターや災害時のシェルター公園、足湯などを整備する。国交省が登録する「道の駅」にも手を挙げている。米大手ホテルのマリオット・インターナショナルなどが進める「トリップ・ベース道の駅プロジェクト」の宿泊特化型ホテルが「道の駅」の隣接地に進出。ホテルは4階建て84室。宿泊客に「道の駅」の食事や買物を楽しんでもらう。温泉街にもJR九州系列の高級旅館が立地する。
【南里 秀之】
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