2024年05月09日( 木 )

創業10年、九州最大の司法書士法人へ 「法的インフラ」として幅広い専門サービスを提供

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司法書士法人みつ葉グループ

急成長を続けるグループの
10年を振り返る

 「世のため、人のため、自分のため、三方よしの未来を創る」を掲げる、司法書士法人みつ葉グループ。登記・相続・債務整理の3本柱をビジネスモデルとし、福岡、東京など全国主要都市を中心に8拠点を構えている。

 同グループは、島田雄左前代表が2012年に23歳で個人事務所として開業したのが始まりだ。多様化するニーズに対応するため、13年に司法書士法人オフィスワングループとして法人を設立、18年には現商号の「みつ葉グループ」へと変更した。創業時は600万円だった売上高は22年6月期には28億円を突破、スタッフ200名を超えるグループに急成長を遂げた。22年6月には、福岡オフィスを博多から天神ビジネスセンターへ移転した。社員が気分転換しやすいように、広々とした執務室、カフェ仕様の休憩スペース、バースペースなどを設けた。それらは作業効率の向上や、社員同士のコミュニケーションの円滑化にもつながっているという。

司法書士法人みつ葉グループ 宮城誠 代表
司法書士法人みつ葉グループ
宮城誠 代表

    宮城誠代表は、以前より学校でマネーリテラシーを培うことを提案しており、福岡市内の学校へ出向き、「人生で損しないお金の授業」を積極的に行っている。若年層の多重債務者増加の背景にはキャッシュレスやアプリ決済による借入のハードルが下がっていることが一因であるという認識によるものだ。宮城代表は、社会に出る前からお金に関する知識をつけ、意識を高めることが教育上の重要な問題であると提唱し続けている。

 「法は社会インフラの1つ」と、さまざまな事情によって引き起こる問題および顧客に誠心誠意向き合いながら10年間、事業を拡大させてきた。「2022年完全版司法書士厳選ランキング30」(プロパートナーONLINE調べ)では第5位に、「士業事務所事務所規模ランキング2023」(士業専門誌『FLVE STAR MAGAZINE』2023年3月号)では第9位にランクインするまでになった。

司法書士を就職の選択肢の1つに

 同グループは新卒採用の拡大を視野に、学生との接点を持つ機会を増やしている。司法書士業界では新卒採用に積極的な事務所は少ない。業界全体として新卒採用活動自体がそれほど盛んではなく、また各事務所には時間をかけて新人を教育する余力がないのが現状です。また、個人事務所の割合が高いことおよびセカンドキャリアとして司法書士を志す人が多いことが関係している。そうした背景から合格者と資格保有者の平均年齢が上がっている。そこで、新卒採用の数自体が多くないのであれば、司法書士を希望する学生の母数を増やそうと働きかけることにしたのである。また、司法書士の認知度向上を目的に、SNSによる情報発信に取り組んでいる。

司法書士法人みつ葉グループ    「私が司法書士試験に合格した約10年前、合格者の平均年齢は約35歳でしたが、22年では約40歳となっており、ずっと上昇傾向にあります。社会に出たことがない学生たちにとって士業の仕事のイメージは湧きにくいと思いますが、直接彼らと話をすることで彼らのなかでイメージが具体化されると、将来の選択肢の1つに司法書士が加わってきます。業務内容だけではなくキャリアアップも含めてイメージをもってもらえるように話をしています。司法書士を志望する学生たちは基本的に自ら調べて試験に臨むような意欲的な人ばかりですが、やはり数が少ないのです。志望数が増えると優秀な学生の受験数、合格数も増加するでしょう。東京・福岡で大学訪問を始めていますが、反応はとても良いので、定期的に機会をつくる予定です」と宮城氏。

 独立を目指す人が多いという業界特有の事情はあるものの、それをマイナスに捉えるのではなく、業界全体が活発になっていくならば、しっかりと応援して送り出すという気持ちでいるという。変わりゆく社会情勢や不安要素に惑わされず、常に前向きな思考で物事を決断して進み続けている。

次世代の成長と健康をサポート

 宮城代表は代表就任以前から採用に携わるとともにフラット型の組織づくりを目指してきた。「トップダウン型のほうが経営側には楽かもしれません。しかし、永続的に会社を成長させていくには、個々の主体性を発揮させることが重要です」と、自社オリジナルのマネジメントスキル育成のプログラムを活用して、とくに中間層の育成に力を注ぐとともに、今後は若手の育成にも尽力していくという。若手社員への指導方法は一昔前から大きく変化している。「私も若い時にはハードワークをこなして力をつけてきましたが、時代は変わり同じやり方はできません。労働時間が短縮され、かつ社員に過度な負荷をかけられないなかで、適切に指導していくことは大きな課題です。1人ひとりの主体性を引き出し、想いを尊重しながら、効率よく成果を出せるように試行錯誤しています」と宮城代表。

キックボクシングジム「HIDE'S KICK」
キックボクシングジム「HIDE'S KICK」

    同グループは日本健康会議が認定する健康経営優良法人認定制度にて「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」の認定を4年連続で受けている。デスクワークが多く、運動不足になりがちな社員の健康を維持するため、グループ会社のキックボクシングジムに、社員は無料で通うことができる。グループ内で発足させた衛生委員会が中心となり、運動が楽しめるようなイベントを開催するなどしている。業務で能力を伸ばし、それを生かすためにも、早くから心身の健康への意識が高まるよう、職場環境にも健康増進を促す仕組みがなされている。

 今後は、人の動きがコロナ前に戻る流れに合わせて、セミナーや交流会などのイベントも随時開催していくという。自身を磨き、人と社会に貢献すべく、堅実な事業展開をしてきたみつ葉グループの未来は、より明るく、まっすぐに続いている。


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:宮城  誠
所在地:東京都港区虎ノ門5-12-11
    NCOメトロ神谷町4F・5F
福岡オフィス:福岡市中央区天神1-10-20
       天神ビジネスセンター9F
設 立:2013年9月
資本金:2,750万円
売上高:(22年度)29億3,839万円
TEL:03-6263-0317
URL:https://mitsubagroup.co.jp


<プロフィール> 
宮城 誠
(みやんじょう・まこと)
1989年1月、宮崎市生まれ。2011年、九州大学経済学部卒業。12年、司法書士試験合格。大手司法書士事務所で約6年の経験を積み、18年、みつ葉グループ入社。好きな言葉は「至誠天に通ず」。趣味は読書とドライブ。

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