2018年はサッカーW杯 どこまで行けるか日本代表
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4年に1度のワールドカップイヤー
2018年は、4年に1度のワールドカップイヤー。長いアジア予選を勝ち抜いた日本代表は、グループリーグH組でコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦する。この4カ国のなかで上位2位内に入れば、決勝トーナメントに進出することができる。
本稿では、ワールドカップで日本代表と対戦する各国の簡単なレビューを掲載する。普段それほどサッカーに詳しくない方でも、サッカー好きとのワールドカップの話題で盛り上がるためにご活用いただきたい。まずは我らが日本代表のスケジュール。3月19~27日に欧州遠征(対戦相手未定)、5月30日にはワールドカップ前最後の親善試合(対戦相手未定、横浜・日産スタジアム)を行う。14年大会と同様であれば、5月前半に代表の最終メンバーが決定される。5月末の親善試合は、最終メンバーで行う試合になるはずだ。
なお、先日行われたE-1サッカー選手権(日本、中国、韓国、北朝鮮が参加)で日本代表が韓国代表に1-4で敗れたことからワールドカップに不安を覚える方もいるだろうが、この大会は海外組や浦和レッズ(クラブワールドカップに参加したため)の選手が招集できないため、チームの実力を測るには不適当。あくまで、本選で通用する選手がいるかどうかのセレクションとしての位置づけに過ぎない。グループHは「可能性のある」グループ
さて、日本が入ったグループHは、比較的勝ち上がりの可能性が高いグループだといえる。たとえば、同じアジア代表の韓国の対戦相手は、ドイツ・メキシコ・スウェーデン。このグループに入ったとすると、1勝どころか引き分けに持ち込むことすら難しい。同じくアジア代表のイランの相手はスペイン・ポルトガル・モロッコ。スペインとポルトガルで上位2位がほぼ決まる情勢で、イランやモロッコが勝ち点を拾うのはかなりの難事業だ。
とはいえ、日本が対戦するコロンビア、セネガル、ポーランドが弱いということではない。とくにコロンビアとは前回ブラジルワールドカップでの対戦で、テクニックとスピードに優れた相手選手にズタズタにされて1-4の大敗を喫したことを覚えている方もいるだろう。世界中どのサッカー解説者でも同じ意見だろうが、「ワールドカップ本選に弱いチームはいない」のである。三者三様、対戦相手の特徴は
まず初戦の相手、コロンビア。ブラジルワールドカップで活躍したMFハメス・ロドリゲス、MFファン・クアドラードらが選出されることは確実。南米特有の柔らかいボールタッチとボールコントロールは相変わらず世界トップレベルだ。しかし、現在ハリルホジッチ監督が率いる日本代表が目指すサッカーは厳しいデュエル(闘争。サッカー用語では選手同士1対1の勝負のこと)がベースにある。常にデュエルを仕掛け、相手に余裕をもったプレイをさせなければ、十分に勝機がある。
2戦目はアフリカ代表・セネガル。アフリカの代表チームといえば、身体能力には優れるものの細かいプレイは苦手、というイメージをお持ちの方もいるかもしれない。しかし近年、フランスなどの旧宗主国で生まれ育ち、欧州サッカーの薫陶を受けてプロになったうえで、代表チームでは自身のルーツであるアフリカを選択する、というケースも増えている。代表的なのが、ディフェンスの要であるCBカリドゥ・クリバリ。セネガル人の両親から生まれ、フランスリーグでデビューし、現在はセリエAのナポリでプレイ。U-20ワールドカップなどの年代別国際大会にはフランス代表として参加したが、フル代表ではセネガルを選択した。クリバリのような選手は、いわばアフリカ版「和魂洋才」。個々の選手の実力は非常に高いが、あとはチームとしての熟成がどれだけ高まっているかが勝敗を分ける。
3戦目に待ち受けているのは、ヨーロッパ代表・ポーランド。強豪ぞろいのヨーロッパのなかでは比較的くみしやすい……わけではない。FIFAランキング6位は伊達ではなく、ヨーロッパ予選はグループ首位で通過。主力選手はみな欧州のトップリーグでプレイしており、この面から見ても日本より格上。エースFWは日本代表MF香川真司とも同僚だったロベルト・レヴァンドフスキ。世界トップクラスのクラブチームであるバイエルン・ミュンヘンでプレイするレヴァンドフスキを抑えられるかどうか、日本のDF陣には厳しい試練が待っている。日本代表としては、「1勝1敗1分け」の勝ち点4を積み上げてグループ2位での勝ち抜けを目指したいところ。ハリルホジッチ監督が推し進める「堅守速攻」で、カウンターから得点を奪って守り切るプレイを徹底したい。ハリルホジッチ監督は、弱小といわれたアルジェリア代表を率いて同国初のグループリーグ突破をはたした戦略家。本番に強い勝負師であるハリルホジッチ監督が、コロンビア、セネガル、ポーランドをどう分析し、どんな戦法で挑むのか。ベスト16の壁を越えられるか、期待が高まる。
【深水 央】
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