都会のど真ん中で人生を楽しむ高齢男性
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小林(仮名)は来月で90歳になる。12月中旬には、お祝い会(卒寿)が予定されている。もともと、小林は福岡市の博多駅前4丁目で事業をしていたが、70歳になり事業を娘婿に譲ったという。それからは悠々自適の生活を送ってきたが、永年付き添った奥さんが亡くなったのを境に小林の孤独な人生が始まった。しかし、小林は「いや孤独ではない、面倒な時間が増えたのだ」と語る。
小林は毎日午前6時に目覚め、ベッドのなかで軽い体操をした後、7時に朝風呂に入り心身を清める。8時になると近所にあるホテルのモーニングを食べにいく。小林は不器用なので自分で食事をつくれないため、外食が多いという。
朝食後、9時過ぎからJR博多駅周辺を散策し、昼食は駅ビルの食堂でとる。昼食後、いったん、帰宅。1時間ほど昼寝や、読書をした後、今度は天神へと向かう。夕方は居酒屋で瓶ビールを1本ほど飲むとか。居酒屋での顔見知りも増えたそうだ。
居酒屋を後にして、帰宅するのは午後6時半ごろで、それからはテレビを見て過ごし、午後9時には就寝する毎日だという。小林は「中学のクラスメート(60人)で生きているのは8人。自由に動き回れるのは、俺を含めて3人かな」といい、自身の健康の秘訣を「人一倍、食欲があることだ。食欲がなくなれば、己の寿命が短いということ」と語ってくれた。さらに街中を歩き回ることも健康の秘訣だという。
1日の食事代4,000円を払い続けながら、都会のど真ん中を歩き、刺激を受けることが、小林の長寿の秘訣なのだ。100歳まで健康であり続けるのは間違いないだろう。関連キーワード
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