2024年11月25日( 月 )

【パチンカー代の『釘読み』】宣翔物産、赤字脱却なるか

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 福岡県下でパチンコホール「PLAZA」を9店舗展開する(株)宣翔物産。JR博多駅前や、西鉄福岡(天神)駅側など、交通アクセスに優れた場所で営業を行っているほか、広告塔に人気お笑い芸人の博多華丸・大吉を起用していることもあり、福岡における知名度は抜群だ。

 地域密着での営業活動ながら、2017年7月期には808億円の売上高を計上。最終損益段階で30億円の赤字計上となった。

韓国人観光客にも人気のプラザ博多
韓国人観光客にも人気のプラザ博多

 18年7月期は、581億9,600万円の売上高を確保したものの、営業赤字27億6,100万円、経常赤字1億2,800万円、当期赤字10億1,300万円を計上。2期連続の最終赤字という結果に終わった。

 同社は航空機のリース事業を行うにあたり、西日本シティ銀行から航空機4機を担保として160億円の融資を受けている。相応額の特別償却費が計上されていると考えられるが、同期時点での自己資本比率は0.28%と財務面も悪化している。

 こうした状況の中、同社は18年4月、関連会社の(有)センコーポレーション及び(株)アスパイアコンサルティングコーポレーションを吸収合併。19年には、同じく関連会社で「ホテルクリオコート博多」の運営を手がける(株)クリオも吸収合併するなど、グループ再編を通じて、事業の一本化を実施している。

 体制を整えてはいるものの、収益力の強化は必要不可欠。進む遊技市場の規模縮小と、来月に迫る10%への消費税増税。経営環境が厳しさを増していく中、福岡遊技市場のメインプレーヤーである同社が、この局面をいかに乗り越えていくのか、その動向が注目される。

【代 源太朗】

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