民泊企画運営のプロが手がける『暮らすような旅』のサポート
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民泊代行業
airBest(株)「これは面白い!」不動産業から民泊業へ
会社の設立に至るきっかけは、東京で金融機関に勤務していた黒木透社長の子息・遼太氏(現・本店営業部課長)が「面白いサービスがある」と、黒木社長に民泊ホストとゲストをつなぐウェブサービス・Airbnbについて知らせてきたことだった。
遼太氏はその後、東京では神楽坂、新宿、下北沢、目黒、福岡では糸島市、福岡市中央区で自ら民泊運営を開始し、稼働も順調に推移していた。当時、不動産会社を経営していた黒木社長は気にはなりつつも遠巻きに見守る程度だったという。しかし、高稼働を続けている遼太氏の運営物件を精査するなかで、改めて「これは面白いビジネスだ!」と気づいた。宿泊サービスは不動産と関わる部分が非常に大きいからだ。この事業が軌道に乗ることを確信し、満を持して2015年10月にairBest(株)を創業した。
エリアや駅からの距離、建物の規模、構造などによって、考えられる不動産の運用方法は大きく異なる。黒木社長と不動産の付き合いは長い。airBestが行う宿泊施設の運営事業は、「建物」の存在が欠かせないが、airBest創業までに300棟を超える不動産の開発を手がけてきた黒木社長の不動産に関するノウハウが生きた。
airBestの強みの1つは、1棟型の旅館業法民泊開業コンサルティングだ。具体的には、土地情報をオーナーに紹介、建物を企画して責任をもって運用するというもの。基本的には、旅館業法の許可を得てホテルのように運営される。福岡市内など都市部において最も重要なのは立地だという。airBestが市内で運営受託するのは博多駅から徒歩10分以内、キャナルシティ博多から徒歩10分以内に限られる。法整備前までは民泊として運営していたが、旅館業法の改正以降は規制に即し、ホテルでの運営に切り替えていった。
『暮らすような旅』ができる住空間の創造とは
そして最大の強みは、もちろん旅館業法民泊の運用だ。同社によれば、物件オーナーの収益最大化を図るのは当然だが、利用客―ゲストの満足度を高めることが最も重要なのだという。建物にはトラブルがつきものだ。いかに新築といえども水回りなどトラブルは想定しなければならないが、「ゲストからのクレームにはすぐに駆けつける」と黒木社長は話す。
細かいところだが、丁寧な清掃や部屋のセッティングを徹底することで、ゲストからの評価は上々だ。シーツなどのリネン交換、清掃などは提携業者との連携で行っているが、「提携しているのは、若い人たちが多い。手伝っていただいている彼らに報いて、ともに成長していければ」とも話してくれた。
同社が目指すのは、『暮らすような旅』ができる住空間の創造で、運営物件のゲストはそのほとんどが観光客だという。ゲストが気持ちよく過ごし、リピートしてくれることで、運営物件のオーナーも喜んでくれる。観光立国を目指す日本において、同社がはたす役割はこれからも大きくなっていくことだろう。
エリア戦略で地域ナンバーワンへ
airBestがカバーするのは博多駅やキャナルシティ周辺だけではない。16年1月に札幌支店を開設。福岡の会社が次の拠点を札幌に置くことは珍しいが、これについて黒木社長は次のように話した。「札幌は大きな都市ですが、繁忙期と閑散期が比較的はっきりしている街なので、戦略を描きやすかったことも拠点開設の狙いでした」。
さらに同月、観光地や保養地として、海外からの観光客にも人気がある湯布院第1号・JR由布院駅徒歩1分に立地する「ホテル&コンドミニアムエアーベスト」の運営を受託。16年3月に改装オープンした。これを皮切りに、湯布院への本格的な参入をはたした。
それから短期間で戸建を中心に旅館業法民泊へコンバージョンし、現在では約20棟の戸建タイプの旅館業法民泊を運営している。ほとんどの宿に露天風呂を設けているが、なかでもプールのような露天風呂(温泉)を備える柚木温泉は今年8月、単月で200万円を超える売上を記録。温泉が最大の観光資源である湯布院は、意外と夏場の観光にも強いのだという。湯布院は町並みや由布岳を筆頭とする景色が人気なのだという。邸宅を改装した柚木温泉は、JR由布院駅から徒歩約10分、湯の坪街道や金鱗湖も徒歩圏内にある。
「湯布院には、おいしい食事を提供するところがたくさんあります。もっと湯布院を知っていただくために、弊社が手がける施設ではすべて食事の提供をやめました。お客さまに地元の飲食店を利用していただくようにしたのです。それから、地元の方々から声をかけてもらうことも多くなりました」と同社の黒木社長は語る。
サービス強化を継続しIPOへ準備万端
今年11月には太宰府にも旅館業法民泊(戸建タイプ)をオープン。太宰府天満宮や九州国立博物館などの観光資源がありながらも、滞在時間の短さが課題となっている太宰府において数少ない旅館業法民泊だけに期待がかかっている。さらに、12月には大分県別府市でも3棟の旅館業法民泊(戸建タイプ)が完成する予定。すべてに露天風呂が設けられ、湯布院での実績が反映された宿となる。
福岡から湯布院、別府、さらに札幌とエリアの拡大を続けてきた同社であるが、東京には進出しないのだろうか。
これについては、「国内最大の市場である東京を無視するわけにはいきません。福岡と札幌、南と北で実績をつくり、その後で東京にも展開するつもりです」(黒木社長)という。
そのためにも運営面の強化が必要と捉え、AIとビッグデータを活用したレベニューマネジメント、開業コンサルの強化を図っている。開発や運用に関する不動産のノウハウをホテル運営に生かし、airBestは同社ならではのビジネスモデルで早い時期の株式上場を目指しているという。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:黒木 透
所在地:福岡市博多区博多駅東1-1-33
創 業:2015年10月
資本金:6,750万円
TEL:092-412-8600
URL:https://airbest-bnb.com法人名
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