アフターコロナ見据えるairBest 「再び株式上場を目指す」
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airBest(株) 代表取締役CEO 黒木 透 氏
300棟超の開発実績
「これは面白いビジネスだ!」――民泊黎明期の2015年10月、民泊代行業・airBest(株)は創業された。宿泊サービスは、不動産と密接な関係にある。airBest・黒木透社長と不動産の付き合いは長い。黒木社長は、airBest創業までに300棟を超える不動産の開発を手がけてきた。冒頭の発言の主はもちろん黒木社長。民泊事業と出会ったときの感想だ。
airBestの強みの1つは、1棟型の旅館業法民泊開業コンサルティングだ。具体的には、土地情報をオーナーに紹介、建物を企画して責任をもって運用するというもの。基本的には、旅館業法の許可を得てホテルのように運営される。そして最大の強みは、もちろん旅館業法民泊の運用だ。「ゲストからのクレームにはすぐに駆けつける」(黒木社長)といったことや、丁寧な清掃や部屋のセッティングを徹底することで、ゲストからの評価は上々だ。
湯布院・別府でも50軒以上運営
airBestの運営する旅館業法民泊が集積するのは、博多駅やキャナルシティ博多から徒歩10分のエリアだが、16年には札幌市、そして大分県・湯布院にも進出をはたした。湯布院では、邸宅を改装した別荘型簡易宿所を筆頭に、ほとんどの施設で露天風呂を設け、国内外の観光客から好評を博してきた。現在では別府市と合わせて50軒以上を運営するまでに拡大した。
福岡から湯布院、別府、さらに札幌、鹿児島とエリアの拡大を続けてきた同社であるが、21年4月には東京進出もはたす。「コロナ禍の厳しい状況のなかでの開業となったが、収束の兆しが見え始めたことで、稼働率も上昇傾向にある」(黒木社長)という。
コロナ禍で危機乗り越える
コロナ禍による需要の落ち込みから、宿泊業は大きな打撃を受けている。同業者の破綻や撤退が続くなか、同社も影響を受けたが、21年10月までに新株発行により資金調達を実行。回復の兆しが見え始めた宿泊需要を取り込むため、長期宿泊プランの新設など稼働率向上へ向けた施策を打ち出している。
黒木透社長は「多くの宿泊施設オーナーさまにご支援していただいた。物件だけでなく、当社にも出資いただいたことを大変うれしく思うとともに、身が引き締まる思い。市況を見定めつつ受託室数を増やしていき、業績が回復次第、再び株式上場を目指す」と意気込む。
観光地を中心に宿泊需要は戻りつつある(21年11月時点)。同社が温泉地・湯布院で運営する宿泊施設でも、稼働率・客室単価ともに向上傾向にあるという。同社が目指すのは、「暮らすような旅」ができる住空間の創造で、運営物件のゲストはそのほとんどが観光客だという。ゲストが気持ちよく過ごし、リピートしてくれることで、運営物件のオーナーも喜んでくれる。観光立国を目指すアフターコロナの日本において、同社がはたす役割はこれからも大きくなっていくことだろう。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:黒木 透
所在地:福岡市博多区博多駅東1-1-33
創 業:2015年10月
資本金:8,754万8,750円(資本準備金1億5,005万5,000円)
TEL:092-412-8600
URL:https://airbest-bnb.com
<プロフィール>
黒木 透(くろき とおる)
1955年3月21日生まれ。宮崎県出身。84年黒木公益計算事務所創業、91年3月に(株)クロキビルディング(後にディックスクロキへ商号変更)を設立し、代表取締役に就任。2000年のジャスダック上場に導く(08年に同社は民事再生法適用申請)。15年10月、airBest (株)の創業と同時に同社の代表取締役に就任した。法人名
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