九州の建設人材育成優良企業に対する表彰式が開催
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九州地方整備局において、11月28日、「建設人材育成優良企業」として優秀賞を受賞した(株)川口建設と南生建設(株)への賞状伝達式が行われた。この表彰は、建設産業の担い手の確保および育成に向け、顕著な功績を挙げている企業の努力を讃えることで、高齢化や人材不足といった業界が抱える課題を克服するための取り組みを推進している。
国土交通省と建設産業人材確保・育成推進協議会(事務局:(一財)建設業振興基金)は、昨年度に続き2回目の「建設人材育成優良企業」に対する表彰を行った。建設キャリアアップシステム(CCUS)に事業者登録をしている企業のうち74社から応募があり、そのなかから国土交通大臣賞に4社、不動産・建設経済局長賞に4社、優秀賞に14社が選ばれた。国土交通大臣賞は11月7日に東京・霞ヶ関の同省内で表彰式が行われ、不動産・建設経済局長賞と優秀賞は、各地方整備局などでの表彰が予定されている。九州地方整備局管内からは川口建設(北九州市小倉北区、川口博史代表)、南生建設(鹿児島市、川畑智洋代表)が優秀賞を受賞した。
川口建設は2020年9月28日に西日本工業大学と産学連携協定を締結。お互いがもっているデータやノウハウなどを有効活用し、大学の教育研究を含む学術ならびに次世代を担う人材育成の振興を図るなど、若年者の入職促進に積極的に取り組んでいる点が評価のポイントとなった。具体的な取り組みとしては、現場の動画撮影による教材の制作のほか、卒業研究発表会を通した研究成果の共有などを行っている。
南生建設は建設現場のバックオフィスを担うデジタル推進室、建設ディレクターチームを設置し、働き方改革に積極的に取り組んだ点が評価された。労働環境の改善と時間外労働の削減により、5年間で月平均所定外労働時間を7.6時間減少させた。建設ディレクターとは、ITスキルなどを駆使し、現場とオフィスの橋渡し役を担う建設業の新しい職域で、同チームには事務職の約4割が所属している。定型業務を本社に集約することで現場の事務負担を大幅な軽減を可能とした。
表彰状を授与した九州地方整備局の森戸義貴局長は挨拶において、「若い担い手の確保と育成が重要であり、処遇改善や労働環境の改善などに努めていく」と述べ、建設産業の未来を見据えた取り組みの必要性を強調した。
【岩本 願】
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