疑惑の採点から5年、東峰村アクアクレタ小石原運営会社が事業停止
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福岡県東峰村の複合施設「アクアクレタ小石原」が2月10日(土)に閉館した。土地・建物は村が所有しており、運営会社は村から賃借する格好で施設運営を行っていたのだが、閉館に際して所有者である村への事前通知は一切なかったという(東峰村担当課)。
復興のシンボルとしても期待される
主に福岡県と大分県に甚大な被害をもたらした九州北部豪雨(2017年)。東峰村(福岡)では当時、土石流によって家屋が流出し、道路や線路が寸断されたことで一部住民が孤立状態に陥るなど、多大な被害を受けた。
同豪雨災害からの復興が進むなかで、復興のシンボルとして期待され、廃校となった旧小石原小学校を有効活用し誕生したのがアクアクレタ小石原だった。21年4月にオープンをはたし、運動場を利用してのキャンプや、教室を活用した宿泊サービスの提供、レンタル農園や東峰村の幸を余すことなく味わえるレストラン運営など、多彩な事業を展開していた。
施設の運営を担っていたのは、19年11月設立の(株)小石原ドットコム(本社:アクアクレタ小石原内、大城美佳代表)。2月14日午前に本社に電話をかけてみたが、呼出音は鳴るものの、誰も出ない状況だ。
5年前の事業者選定に生じた疑義
東峰村は廃校となった小学校を有効活用するため、19年3月から民間事業者を選定するための公募を行っていた。そして、データ・マックスでは、5年前に実施されたこの「旧小石原小学校運営事業者選定」に係る採点に対して、疑義が生じていると報じた。
東峰村はアクアクレタ小石原オープンに際して、開業前の改修工事や設備の設置費用など、最大3億円(付帯工事を含めると約4億円)を負担している。投じられた約4億円の原資は血税であり、村にとってはまさに一大事業だった。であればこそ、施設の運営を担う民間事業者の選定には、疑義が生じる余地など残してはいけなかった。
結果として、運営事業者に選定された小石原ドットコムは現在破産手続申請の準備を進めている(編集注:2月16日、福岡地裁により破産手続開始決定を受けた)。施設の今後については「現在状況を確認中で、未定です」(東峰村担当課)という。旧小石原小学校の敷地面積は約3万1000m2。公募実施時には、賃貸借料は月額5万円を基準とし、事業契約期間は最低5年という条件が提示されていた。
【代 源太朗】
法人名
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