2024年12月22日( 日 )

設立40周年、「解体業者の見本」を目指して 丁寧な仕事ぶりが強みの地域貢献企業

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石橋高組グループ

(左)石橋高組代表取締役・石橋高行氏(中央)イシタカ代表取締役・石橋泰弘氏(右)石橋高組専務取締役・石橋眞氏
(左)石橋高組代表取締役・石橋高行氏
(中央)イシタカ代表取締役・石橋泰弘氏
(右)石橋高組専務取締役・石橋眞氏

 1984年の設立以来、解体工事を基幹事業に福岡県内で存在感を示してきた(株)石橋高組。常時25カ所の現場で「安心・安全な解体工事」を行っている。徹底した品質管理、環境への配慮、社会貢献活動によって顧客・他業者・地域住民から愛される企業としての地位を確立。現在は石橋高組グループとして「解体業者の見本」を目指している。

すべての人に優しい企業へ

 解体工事業を基幹事業に、土木工事業、産業廃棄物処理などを手がける(株)石橋高組。代表取締役・石橋高行氏が家業を継ぐかたちで1970年に発足、84年に福岡市西区で設立して以来、福岡県内を中心に業務に精励してきた。設立5年目ですでに約2億5,000万円の売上高を計上。設立10年目には売上高7億円を突破した。次々に重機を導入し、順調に事業を拡大。現在は(株)イシタカ、(有)眞弘建設を併せた石橋高組グループとして約28億円の売上高を計上し、従業員も60名を超えるまでに成長している。

 基幹事業である解体工事では、「立つ鳥跡を濁さず」の言葉通り、整理の行き届いた状態で工事を終えるため、現場を去る度に顧客や他業者たちから信頼を獲得。また、施工前には近隣への挨拶と調査を欠かさないなど各所への気配りを忘れない。

 近年は環境に配慮した施工を目指し、産業廃棄物処理業に参入。コンクリートリサイクルセンターを新たに設け、解体後に排出されるさまざまな廃棄物を「積込」「運搬」「再生処理」「再生材販売」まで一気通貫で担当できる体制をグループ一体となって整えつつある。

凡事徹底の姿勢で成長 解体業のイメージ改革

 石橋高組グループは「解体業のイメージ改革」を推進している。解体業はいわゆる3K(きつい・汚い・危険)として人員確保に苦心することが常であるが、「きつくない現場環境づくり(みんなが協力し合う組織づくり)」「汚くない作業環境(徹底した整理整頓した作業現場)」「危険なことをしない現場作業(危険な作業をさせない作業環境の徹底)」という「新3K」を石橋高組グループは目指している。

「新3K」の解体現場へ
「新3K」の解体現場へ

    福岡県下の解体業者のなかでも早期にISOの認証を取得。また元労働基準監督官の社労士を顧問として登用し、定期的に勉強会やパトロールを実施するなど徹底した管理体制には同業他社も目を見張る。しかし、当の社員たちに苦労している様子はない。顧客、近隣、そして自分たちの安全で快適な環境のためには「当たり前」という認識が自然に共有されているためだ。

 石橋高組専務の石橋眞氏は「解体は工事の玄関口。後に続く現場のため手抜きはできません」と語る。指導や要望を真摯に受け止め、「当たり前」に昇華する凡事徹底の姿勢が石橋高組グループ成長の土壌となったのだろう。

 若手社員たちのモラルが高いのも石橋高組グループの特徴だ。石橋泰弘氏が代表を務めるイシタカでは、若手に責任ある仕事を任せる人材育成を推進。各種資格の取得の徹底、自主性を育み、1人ひとりがやりがいや責任感をもって働ける「新3K」の現場づくりを実践している。眞氏と泰弘氏は「今後の解体業者の見本となる企業を目指す」と口をそろえる。

地域社会から愛される企業の愉快な未来図

 子どもたちの笑い声が聞こえる。窓から見えるはす向かいの小学校からだ。石橋高組は社屋新設以来、「ご近所さん」の児童たちを大変気にかけている。「毎日、ダンプなど数多くの車両が出入りしますからね。安全第一ですよ」と高行氏の表情からは柔和な笑みがこぼれる。

 「日頃からお世話になっている地域住民の方々、そして子どもたちに感謝を伝えたい」という高行氏の想いから、毎年12月には地域住民や関係者を招き「餅つき大会」を催している。地域の子どもたちが心待ちにする地域の恒例行事だ。コロナ禍では開催を見送ったが、その間も子どもたちへの配慮は怠らなかった。

子どもたちの笑顔が溢れる「餅つき大会」
子どもたちの笑顔が溢れる「餅つき大会」

    20年6月には、マスクの確保に苦心しているという話を聞きつけ、子ども用マスク 1,000枚を調達。備蓄していた大人用マスク200枚と併せて同校へ贈呈した。

 また、ある大型物件の現場が付近の小学校の通学路と隣接していた際には社員が交代で交通安全指導を実施。約1年2カ月の間、毎朝通学路に立ち続け、児童たちから表彰を受け、「工事が終わってしまうのが寂しい」という言葉までかけられるようになった。工事が終わった今でも立派な「ご近所さん」だ。地域密着を謳う企業は少なくないが、これほど徹底する企業も稀だろう。

 そのほかにも、高行氏のライフワークである柔道を通じた青少年育成、被災地への救援物資支援など、さまざまな社会貢献活動に精力的に取り組んでいる。

 なぜ、ここまで地域に対して献身的なのか。疑問を投げかけてみると、その解答は明快。「当たり前のことだから」だという。事業にとどまらず凡事徹底を貫く姿勢が、多くの信頼を得る要因なのだろう。人手不足が叫ばれる業界ではあるが、将来、「餅つき大会に参加した」「コロナ禍でマスクをもらった」「社員と毎朝挨拶をした」といった子どもたちが社員として働く日が来るのかもしれない。


<COMPANY INFORMATION>
(株)石橋高組

代 表:石橋高行
所在地:福岡市西区拾六町5-11-42
設 立:1984年6月
資本金:2,000万円
TEL:092-881-0283
URL:https://ishibashitakagumi.com

(株)イシタカ
代 表:石橋泰弘
所在地:福岡市西区拾六町5-11-38
設 立:2020年11月
資本金:700万円
TEL:092-707-7726
URL:https://ishi-taka.jp/pages/59

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