「誠心誠意」を原点に顧客満足に取り組む
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(株)ユニイチ 代表取締役社長 松尾 一広
「誠心誠意」で常に顧客満足を求める
福岡県久留米市の九州自動車道、久留米インターそばに事務所を構える(株)ユニイチ。1990年7月に設立し、25年の業歴を有する同社は、空調工事、給排水工事の設計施工、上下水道・スプリンクラー工事をメインに事業を行っている。主要取引先は個人住宅からビル、マンション、学校、病院、介護施設、スーパーマーケットなど多岐にわたる。豊富な現場経験から特定の業界に止まることなく、工事を受注しているのが特長だ。
経営理念は「私たちは水と空気を通じ、満足を創造します」。同社はバブル崩壊やリーマン・ショックなど、厳しい時期にも直面してきた。しかし、厳しいときでも大切にしてきたことがある。それは「誠心誠意」を持ってお客さまに接することだ。創業以来、誠心誠意を原点としたブレない精神で事業に取り組み続けた結果が、今につながっている。
2014年5月期の売上高は4億5,981万円。前年同期比で約20%の増収となった。15年5月期は前期よりも1億円増収になる見通しだ。今まで同社は3億円台後半の売上高で推移してきた。同社の好業績は、建設業界自体が好景気なことも背景にはあるが、ひたむきな企業姿勢の賜物であることは言うまでもない。
技術力向上と施工方法改善によるコスト削減意識
「今の時代、公共工事の増加は期待できません。かといって、民間工事に関しても同じことが言えます。そのような場合、何が大事になるのか?それは役職員の技術力の向上もさることながら、施工方法の改善によるコスト削減意識を社員1人ひとりが抱くことで大きく変わると思います」と松尾一広社長は語る。
同社は98年11月に久留米市より優良施工業者表彰を受けたほか、02年2月にはさらなる品質の向上を目的にISO9001-2000の認証取得を行った。だが、施工方法の改善だけで、さまざまなことが大きく改善されるとしている。「たとえば工程管理を例に挙げます。溶接、左官、鉄筋、塗装、電気設備といった工事はほとんどが別々の業者が手がけています。行き当たりばったりでやると非常に効率が悪くなります。無駄な工程や余計な手間を省くこと。これにより工事期間の縮小につながります。縮小につながれば、かかるコストも削減できますが、なかなかうまくいきません。これは弊社だけでは何とかできるものではありません。他業種と協力しながら、今後も腰を据えて取り組んで行きたい」と続けた。
現在、建設業界は2020年の東京オリンピック開催に向けて、活況となっている。しかし、「その後、業界自体がどうなるか?」という疑問にはあまり触れられてはいない。
「オリンピック後は、確実に仕事が減るでしょう。少子高齢化により需要が少なくなるのは当然です。5年、10年先を見据えるならば、工事に関わる業者全体で工程をうまく組み合わせて、コストを下げたり、工期を短縮することが必要です。みんなが生き残っていくためには、最善な方法だと思いますが、まだまだ自分中心で仕事の取り合いが続いています。さまざまな許認可も多すぎます。行政サイドも許認可に関しては、再考する部分が多くあるかと思います」とした。
「一人勝ち」の発想を捨て、共存共栄の道を民間企業のみならず、官も一緒になって探さなければ、今後の業界の明日はない。松尾社長が声高に主張する共存共栄の道は、同社の誠心誠意の考えにつながる。一枚岩になることを目指して、松尾社長は日々、黙々と事業に取り組んでいる。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
(株)ユニイチ
代 表:松尾 一広
所在地:福岡県久留米市東合川4-9-25
設 立:1990年7月
資本金:1,000万円
TEL:0942-45-3033
URL:http://uniichi.com/index.html<プロフィール>
松尾 一広(まつお かずひろ)
1952年、佐賀県生まれ。75年3月、久留米工業大学卒。東洋設備、中央設備の現場監督を経て、90年7月に(株)ユニイチを設立した。
久留米高牟礼ライオンズクラブ会長(2015年7月~16年6月)関連キーワード
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