どこまで下がる?~九州地銀(18行)の株価
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今日16日の日経平均株価の終値は、1万5,434円14銭(前日比▲485円44銭)と、大きく値を下げて取引を終えた。日銀は今日の金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を賛成多数で決定。景気は緩やかな回復を続けているとの判断を維持する一方、消費者物価の先行きについて「当面、小幅のマイナスないしゼロ%程度で推移するとみられる」に下方修正した。日銀がさらなる金融緩和に踏み切るのではないかとの憶測も流れていたが、休み時間中に日銀会合の結果が市場に伝わると、後場の東京市場は失望売り一色となった。
また、米国の追加利上げが見送られたことから円が買い戻され、おおむね1ドル=105円台後半で推移していたドル・円相場は、2014年9月以来の104円台まで円高が加速。午後2時55分現在、104円92銭(▼1.66%)となっている。
6月に入って日経平均株価は1万7千円台を割り込み、それに引きずられるように九州地銀の株価も大きく値下がりしている。別表の九州地銀(含むFG)の株価推移を見てもらいたい。<この表から見えるもの>
◆16年3月31日の終値に比べて、16日の株価が上回るのは一行もなくなった。
◆前期比(16年3月末)に対して値下がり額の順は、以下の通りとなっている。
・九州FG(肥後・鹿児島)は、ついに500円台を割り込み492円(▲157円:増減率▲24.2%)。熊本地震の影響によるものと見られる。
・大分銀行291円(▲60円:増減率▲17.1%)
・北九州銀行を傘下に持つ山口FG978円(▲45円:▲4.4%)
・福岡中央銀行は買気配ではあるが、350円(▲31円:▲8.2%)
・ふくおかFG(福岡・熊本・肥後)343円(▲24円:▲6.6%)
・宮崎銀行もわずかな期間で大きく値を下げてきており、253円(▲21円:▲7.7%)
・来年4月にふくおかFGと経営統合する予定の十八銀行234円(▲16円:▲6.4%)
・南日本銀行143円(▲14円:▲9.0%)
・筑邦銀行230円(▲10円:▲4.2%)
・西日本シティ銀行と親密であり、その動静が注目される豊和銀行72円(▲10円:▲12.2%)
・西日本シティ銀行189円(▲10円:▲5.1%)今年10月3日に西日本シティ銀行は西日本フィナンシャルホールディングス(FH)となるが、5月末に210円だった株価は189円(▲10円:5.1%)。わずか半月間で▲21円(増減率▲10%)と大きく値を下げているのが気になる。
日銀は先行きの金融政策運営について、「物価2%目標の実現のために必要な場合には今後とも、『量・質・金利』の3つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じる」としているが、はたして九州地銀の株価は反転するのだろうか。今月下旬から始まる株主総会を迎える経営首脳にとっては、一喜一憂することになりそうだ。【北山 譲】
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