九州地銀の株価下落~ブレグジットが飛び火
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6月23日に実施されたイギリスの国民投票で、ブレグジット(英国のEU離脱)派が勝利したことを受けて、24日(金)の日経平均株価は、一万五千円台を一気に飛び越えて、前日比▲1,286.33安の1万4,952円02銭で取引を終えた。(別表2.日経平均株価推移表参照)
その流れを受けて、上場している九州地銀13行(含むFG)の株価も大幅に反落。24日の取引時間中に年初来最安値を付けたのは6行とほぼ半数となっており、海の彼方の出来事が九州地銀(18行)の株価を直撃した格好だ。別表(1.九州地銀の株価推移表)を見ていただきたい。表から見えるもの
前日比で大きく値を下げたのは、北九州銀行を傘下に持つ山口FGで▲61円の938円。次に九州FG▲50円の479円、ふくおかFG▲27円の343円、大分銀行▲21円の282円、宮崎銀行▲19円の249円、十八銀行▲18円の237円、西日本シティ銀行▲18円の177円、佐賀銀行▲16円の208円と、東証上場グループのすべてが2ケタの下げとなった。
前期末比(3月31日)に対して大きく値を下げたのは九州FGで▲170円。比率でも▲26.2%とダントツの下げ率となっている。今月2日(木)に開催された会社説明会資料の「指標目標(3カ年)と27年度実績」では、最終の平成29年度(2017年度)中計目標で当期純利益(2行合算)280億円を掲げているものの、今期平成28年度(2016年度)の予想収益についての記述は見られない。4月中旬に発生した熊本地震の影響が深刻であることが読み取れる。
西日本シティ銀行の24日の終値は177円(前期末比▲22円)。10月3日に金融持ち株会社の西日本フィナンシャルホールディングス(FH)を設立する予定になっており、今後の株価の動きに注目が集まることになりそうだ。
今後の株価について
【別表4.世界の主要証券所指数】を見ていただきたい。大方の予想を覆したブレグジットの影響で、火元のイギリスFTSE100を始め、日経平均株価、香港ハンセン指数、フランクフルトDAX指数、フランスCAC40、ダウ平均株価など、24日の指数はすべて前日比で大幅な下げとなっている。あたかも2008年9月15日のリーマンブラザーズの倒産を引き金に発生したリーマン・ショックの再来ともいえる状況になっている。
今日27日の日経平均株価の始値は前日比+201円06銭の1万5,153円08銭となっている。ドル円相場も102円31銭(午前9時12分現在)と円高傾向が続いている。24日の株式相場は、実態に比べて下げ過ぎたとの見方もあり、九州地銀(18行)の株価(始値)もほとんどの銘柄で値を上げている。はたして今日の終値は、どのように着地するのだろうか。
【北山 譲】
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