大河ドラマ招致実現で柳川を活性化へ(4)~柳川市長 金子 健次 氏
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今年4月、任期満了にともなって行われた福岡県柳川市長選挙は、現職で自民、公明推薦の金子健次氏(68歳)が無投票で三選を果たした。大和町、三橋町を加えて発足した2005年の新市発足後、無投票は初。これまでの市政への取り組みが評価されたと言えるだろう。力士からメダリストまでと話題に事欠かない柳川であるが、金子市長に柳川市政のこれまでとこれからについて聞いた。
(聞き手:弊社代表・児玉 直)
「住んでみたら良かった」まちにしていきたい
――ところで、「ふるさと納税」はいかがでしょうか?
金子 柳川市は、一昨年は3億1,000万円でした。うち1億円はイチゴの「あまおう」でお返ししましたが、そのほかはうなぎや柳川の特産品ですね。今年は2億1,000万円です。今年も「あまおう」でお返しするケースが多いです。
――観光ではとても注目されていますが、人口は減少傾向にありますよね。
金子 地方の人口減少は大きな問題となっていますが、柳川市も同様です。定住化促進のため、努力していかねばならないと思っています。そのため、快適な子育てができるような取り組みを行っています。柳川市は企業誘致が遅れていて、住む人たちは福岡都市圏や久留米市に働きに行かれる方が多いです。もっといろいろな方に「住んでみたら結構良かった」と思っていただけるようなまちにしていかなければなりません。
――そのような意味では、テレビや新聞などのマスコミで取り上げられる機会が多いことは良いことですよね。それ以外の取り組みなどがあれば、教えてください。
金子 市民文化会館の建設ですね。20年4月のオープンを予定しておりますが、水辺の空間に浮かぶ施設を建設予定です。今の市民会館の大ホールは1,000人ほどのキャパですが、今回新たに建設する市民会館は800人で、音響にこだわった設計を行います。九州交響楽団の方々にもアドバイスをいただきました。一流のアーティストに、音響の良いホールで公演を行っていただけるでしょう。
――予算はどれくらいですか?
金子 45億円ですね。建設資金には合併特例債を充てます。柳川市は、北原白秋先生の生誕の地で、音楽を感じることのできるまちです。我々がこの計画を発表してから、ある市民の方が「ピアノを買ってくれ」と2,000万円の寄付をしてくださいました。開業は3年後ですが、市民の方から喜ばれる施設にしていきたいと思います。
――市の職員として使われる身から市長になられ、1期目は悪戦苦闘、2期目に余裕が出て、3期目に満開の花を咲かせようとしておられます。市長のお人柄もあり、100%とまでは言いませんが、80%はお力を発揮されているかと思いますよ。
金子 これからも、市のために尽力していく所存です。我々、県南の自治体はそれぞれの自治体との競争もありますが、連携も大事にしています。大牟田の三池炭鉱の世界遺産登録からみやま市との火葬場・ゴミ処理場建設など、協力してやっていくことはたくさんありますね。
先ほども申し上げましたが、「おもてなし柳川」をテーマとして掲げ、おもてなし日本一を目指しています。まずは、子どもたちの挨拶、まちをきれいにするなどの取り組みも行っていきます。先人から受け継いだ魅力ある柳川をさらに磨きをかけるため、精進していきたいと思うところです。
(了)
【文・構成:矢野 寛之】<プロフィール>
金子 健次(かねこ・けんじ)
1948年8月、福岡県三橋町(現・柳川市)生まれ。福岡県立山門高校、福岡大学商学部を卒業後、三橋町役場に入庁。2005年3月、柳川市、大和町、三橋町が合併し、新柳川市誕生後は、柳川市役所の福祉事務所長、議会事務局長を歴任。09年4月、柳川市長に就任した。関連記事
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