九州地銀の2018年3月期(第1四半期)決算を検証する(1)
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九州地銀(18行)の決算発表は、昨年に続き佐賀銀行が8月2日(水)にトップで発表した。4日はふくおかFG(福岡銀行・熊本銀行・親和銀行)と山口FG(北九州銀行)の5行。7日は西日本FH(西日本シティ銀行・長崎銀行)と大分銀行、南日本銀行、筑邦銀行及び佐賀共栄銀行の6行。
8日は十八銀行と九州FG(肥後銀行・鹿児島銀行)、福岡中央銀行の4行。10日が最終で豊和銀行と宮崎銀行及び宮崎太陽銀行の3行だった。
表を見ていただきたい。九州地銀の過去5年の第1四半期決算発表日の推移表である。この表から見えるもの
・2012年のトップはふくおかFG(3行)で7月30日(月)。13年もふくおかFG(3行)で7月29日(月)。14年は肥後銀行で7月30日(水)。15年は北九州銀行(山口FG傘下)で8月3日(月)。
16年は佐賀銀行で8月2日(火)。今年も佐賀銀行は8月2日(水)で、2年連続でトップ発表しているが、はたしていつまで経営統合しないで単独で生き残ることができるのだろうか。・12年から14年までは7月中の発表だったが、15年からは8月初旬となっている。これから言えるのは、決算の報告内容が多岐にわたることや経営統合(FG・FH)により個別と連結修正など複雑な経理手法となったということだろう。
・一方決算発表が遅い銀行を見てみよう。2012年は西日本シティ銀行、佐賀共栄銀行、長崎銀行、豊和銀行、宮崎太陽銀行の5行。いずれも旧相互銀行系列。13年は佐賀共栄銀行と宮崎太陽銀行の2行。14年、15年、16年の3年間は宮崎太陽銀行の1行。今年は豊和銀行、宮崎銀行と宮崎太陽銀行の3行。
・5年連続で最終日に決算発表しているのは宮崎太陽銀行。不名誉な記録であるとともに、鉛筆をなめるのに手間暇がかかっているのではないかと思われても仕方ないのではないだろか。
・昨年2月26日、ふくおかFGと十八銀行は今年4月に経営統合すると発表。その後半年延期し17年10月としたが、7月21日に無期延期を発表。実質的に経営統合は破綻した。それを端的に表しているのが今回の第1四半期の決算発表日である。ふくおかFGは4日で、十八銀行は8日。このことこそが、もはや経営統合は視野にないということを示しているのだ。また今年最終日発表の仲間入りしたのは宮崎銀行。5年間のうち最終発表した第一地銀は宮崎銀行だけであり、何か懸案事項があったのではないだろうか。決算発表日一つにも、それぞれの銀行の事情が秘められているようだ。
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(つづく)
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