太宰府市教育長が辞任、市長選出馬を表明

太宰府市教育委員会 木村 甚治 教育長

　太宰府市教育委員会の木村甚治教育長は13日、同日付で教育委員会および市長職務代理者（石田宏二総務部長）に辞職願を提出し、辞任した。同氏は辞任後に開いた記者会見で、芦刈茂前市長の失職にともなって行われる市長選に出馬する意向を明らかにした。

　木村氏は10月にも辞職願を提出していたが、芦刈前市長は市長選での公約だった「中学校完全給食」の方針転換に関する保護者説明会を市教育委員会が実施していないことなどを理由に、辞職願を受理しなかった。芦刈前市長が失職したことで、木村氏は今回改めて辞職願を提出した。

　木村氏は会見で「（太宰府市政の）時計の針を止めない。山積する課題を解決するために、議論の場をつくらなければならない」と語り、現在断絶状態となっている市の執行部と議会との関係を正常化し、6月の芦刈前市長に対する問責決議案の可決以降停滞している太宰府市政を健全化していく決意を示した。

　橋本健太宰府市議会議長は12日に行われた芦刈前市長失職後の記者会見で「議会としては（不信任とした）芦刈前市長の対抗馬を支持する」と表明しており、議会の大勢は木村氏支持にまわるとみられる。

　ある太宰府市議は「実際に全員が木村さんを支持するかはわからないが、少なくとも芦刈前市長を応援する議員はいない。市政を正常化するためにも芦刈さんには退場してもらう必要がある」と語った。

　太宰府市長選挙は、来年1月21日告示、28日投開票という日程で行われる。

【犬童　範亮】