【耶馬渓・山崩れ事故の現場から】雨のなか続く捜索作業
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11日未明に大分県中津市耶馬溪町で起こった山崩れ事故は、14日も土砂の撤去作業が続いている。14日は自衛隊212名、警察128名、消防78名、消防団46名、国土交通省3名、建設業協会5名、中津市職員15名の計487名体制で、行方不明者の捜索や土砂の撤去作業が続いている。14日現在亡くなられた方が2名、行方がわからない方が4名となっている。
中津市耶馬溪町金吉の崩落現場では、高さ100m、幅200mにわたって山肌が崩れ落ち、土砂と岩が人家や道路を越えて川にまで達している。12日に現場入りした記者によれば岩の撤去などの作業は相当進んだということだが、自然の猛威が残した爪痕には目を覆うばかり。市の発表によれば4世帯の家屋に被害が出ているが、現場で視認できる家屋は2棟(うち1棟は納屋か物置)。大量の土砂に完全に埋まってしまっている家屋があることがわかる。
13日夜には崩落現場の斜面から水が湧いたため作業が中断したが、現場の状況判断で作業を再開。14日は自衛隊5台、建設業協会3台、国交省2台の重機が作業に参加。時折大粒の雨が降るなか、ブレーカで岩を砕き、バックホーで取り除ける作業が続いている。降雨による土砂崩れなどを警戒し、現地対策本部は雨量計と川の水量計を設置し、最低1時間おきに作業続行の可否を判断するとしている。現場近くの中津市役所耶馬渓支所には10名ほどの市役所職員が待機し、後方支援に当たっている。また、同支所の駐車場には福岡ナンバー、熊本ナンバーの消防車両がずらりと並び、地域間連携で対応にあたっていることがわかる。
地元住民から「(崩落した斜面には)落石用のネットが設置してあったが、こんな大規模な崩落は想定していなかった」と驚きの声が上がったように、大規模な山肌の崩壊が予測されていた箇所ではない。事故の原因については今後の検証が待たれるところだが、地元では「昨年の熊本地震の影響ではないか」と不安を訴える声も出ている。
【深水 央】
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