2024年12月24日( 火 )

九州地銀の19年3月期決算発表〜トップは筑邦銀行と北九州銀行

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【表1】を見ていただきたい。九州地銀18行の過去5年間の決算発表の推移表である。

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〜この表から見えるもの〜

・記念すべき令和元年5月10日(金)、九州地銀18行のトップを切って「19年3月期決算」を発表したのは、筑邦銀行と北九州銀行(山口FG傘下)の2行だった。

・昨年3月期決算の発表は18年5月9日(水)で、トップは十八銀行と南日本銀行の2行。5回のトップ発表のうち、両行とも2回トップで発表しているが、十八銀行がトップ発表した裏には深い意味が込められていたようだ。

 振り返ってみると、十八銀行とふくおかFGは16年2月25日、経営統合することで基本合意に達したと発表。しかし公正取引委員会が独禁法の関係で2年あまりにわたり承認を与えず、経営統合がたな晒しにされていた。そのためトップで発表したのは、【表2】の通り、業績が悪化の一途をたどっていることを公取委に早く知らせ、承認するよう求めたものと見られるからだ。

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 その切なる努力が功を結び、8月24日に公取委は、ふくおかFGと十八銀行の経営統合を承認し、晴れて今年4月1日に経営統合している。

・17年3月期決算は5月9日(火)で、南日本銀行の1行。以下、16年3月期は同じく5月9日(月)で大分銀行。15年3月期は5月8日(金)で、鹿児島銀行(現・九州FG傘下)、北九州銀行、十八銀行の3行だった。

<まとめ>

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 【表3】はトップで決算発表した筑邦銀行と北九州銀行の計数である。2行とも収益は悪化しているのがわかる。今日の月曜から九州地銀の決算発表が本格化し、今週中に九州地銀18行の決算の内容が判明することになりそうだ。後日、九州地銀の19年3月期決算を検証していくことにしたい。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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