2024年11月23日( 土 )

福岡の「働き方改革方針」に見る、改革実現の厳しさ

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 今大きな注目を集めている「働き方改革」。労働局によっては、地域の実情に即した働き方改革への方針を取り決めるなどの動きがみられます。
 福岡県では2月1日に「チャレンジふくおか『働き方改革推進会議』」を開催。今後の方針について6日に「働き方改革に向けた地域推進プラン」が発表されました。
 プランのなかで掲げられた主な取り組みは(1)「長時間労働の是正」(2)「年次有給休暇の取得促進」(3)「非正規雇用労働者の正社員転換・処遇改善」(4)「女性の活躍躍進と安心して働ける職場環境づくり」(5)「そのほか」の5つ。

 (1)と(3)に関して、それぞれ具体的な取り組みとして、(1)は「月80時間を超える時間外労働の解消」などが、(3)では「正社員雇用推進のためのさまざまな制度の導入」が挙げられています。
国の方針で掲げられる「残業時間の上限」は年720時間まで。しかし福岡県の規定に沿うと「80時間×12カ月=960時間」となります。
 また、国が「同一労働同一賃金(非正規人材でも、同じ労働内容であれば同じ賃金や賞与を支払い、多様な働き方を推進)」を促進するのに対し、福岡の取り組みは非正規労働者の正規雇用転換を推進するもの。育児中などの理由で正規雇用契約を結びにくい非正規労働者には、優しいとは言い難い取り組みに感じられます。

 地域の実情に沿った方針であるとはいえ、国の指標との落差がみられる「働き方改革に向けた地域推進プラン」。
 裏返してみると、国の目指す方針と福岡県の現状がいかにかけ離れているか、21年4月から実施される国の施策に追い付くために、いかに福岡の企業が努力しなければならないかがわかります。


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