2日の日経平均株価反騰~九州地銀株価も上昇
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日銀の黒田東彦総裁は本日(2日)午前、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「今後の動向を注視しつつ、潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく」との談話を発表。日銀として機動的に対応する姿勢を明確にすることで、金融市場の不安を抑える狙いがあったようだ。
黒田総裁が談話を出すのは異例で、2016年6月に英国の欧州連合(EU)離脱を受け、麻生財務相と共同で発表して以来となる。単独では15年7月のギリシャ危機以来であり、新型コロナウイルスが日本経済に与える影響が極めて大きいと日銀が判断したからと見られる。
【表1】を見ていただきたい黒田総裁の談話を受けて、平均株価は上昇に転じている。
~この表から見えるもの~
2日の日経平均株価の始値は前日比▲293.17円の▲2万849円79銭(▲1.39%)と、2万1,000円台を割り込んだ。しかし黒田総裁の発言を受けて、前場の日経平均株価は、前日比+234.91円の2万1,377円87銭(1.1%増)と、上昇に転じて取引を終えた。
後場の取引が始まった直後の12時38分、前日比+450.15円高の2万1,593円11銭(2.13%増)と大幅に上昇したものの、終値は前日比+201円12銭の2万1,344円08銭(0.95%)と、上げ幅を縮小して取引を終えている。
黒田日銀総裁の談話前の九州地銀7行(含むFG・FH)の株価のうち、最安値を付けたのは3つの金融グループだった。市場開始の9時00分に、九州FGは前日比▲8円の360円(前日比▲2.17%)。ふくおかFGは前日比▲25円の1,619円(前日比▲1.52%)。
・9時11分、西日本FHは前日比▲15円の605円(前日比▲2.42%)だった。
しかし日銀総裁の談話を受けて、日経平均株価と九州地銀の株価は大幅に上昇。大きく値を上げたのは佐賀銀行で前日比+56円の1,426円(4.09%増)。
・次が宮崎銀行で前日比+78円の2,233円(3.62%増)。以下、大分銀行(2.65%増)、北九州銀行を傘下に置く山口FG(1.91%増)、ふくおかFG(1.34%増)、西日本FH(0.97%増)と上昇した。
<まとめ>
新型コロナウイルスの拡大を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も先月28日、「景気を下支えするために適切に行動する」との緊急声明を発表。市場では、次回17~18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBが追加利下げに踏み切るとの見方が強まっている。
はたして、日経平均株価および九州地銀の株価は明日以降、上昇に転じることになるのだろうか。
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】
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