2024年11月22日( 金 )

政治とカネ問題続出の安倍内閣。人民党の必要性

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 NETIBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、新しい政治勢力「人民党」結成の必要性について触れた、3月3日付の記事を紹介する。暴走する安倍内閣を止めるには人民の、人民による、人民のための党が必要だという植草氏。一方、国会では政治とカネの問題が噴出している。


 鳩山友紀夫元首相との対談による昨日のUIチャンネル放送、「民主主義の危機にどう立ち向かうのか」には、多くの皆様のご高覧を賜り、心から感謝申し上げる。

 安倍政権の暴走が加速するなかで、心ある主権者は、現状打破の必要性を痛感している。現状を打破して、主権者の、主権者による、主権者のための政権を新たに樹立しなければならない。このための市民連帯組織の構築と、その基盤の上に立つ新しい政治勢力の結集の必要性について、鳩山氏から全面的な賛同をいただいた。

 主権者が政治の実権を取り戻すための運動を大きく展開していかなければならないと考える。主権者のための政党として、人民党を立ち上げる必要が一段と高まっている。ここで言う「人民」とは、リンカーンが述べた民主主義の本質である。

 a government of the people, by the people, for the people

 の ”people” を意味するのであり、「人民党」とは

 “The people’s party“

 のことだ。

 通常国会審議では、安倍政権閣僚の「政治とカネ」問題がさく裂している。小沢一郎氏は事実無根の「でっちあげ」によって人物破壊されたが、現実に存在する「政治とカネ」スキャンダルによって、安倍晋三氏を含む多数の安倍政権閣僚が覆い包まれている。

 安倍政権は経済的弱者の生存権を奪う、極悪非道、人の道に反する消費税大増税を強行推進しているが、この悪政の大義名分とされているのが、「財政改革」である。安倍政権の「政治とカネ」スキャンダルは、安倍政権が推進する「財政改革」の実態がまやかしもの、まがいものであることを明示する巨大スキャンダルである。

 庶民に巨大増税を押し付ける裏側で実行されている日本財政の実態とは、薄汚れた政治利権の巣窟そのものである。汚泥が蓄積された財政利権構造を刷新することなく、庶民に重税を押し付けることは、「政策の誤り」という次元をはるかに超える「巨大政治利権犯罪」と呼ぶべきものである。

 安倍政権及び、これと結託する財務官僚機構は、財政支出のなかの、主権者に対する直接給付を徹底的に切り込む一方で、政治利権・官僚利権に直結する財政支出だけを膨張させ続けている。

 その一方で、政治利権に直結する法人税減税を推進し、庶民に負担を覆いかぶせる消費税大増税を積極推進しているのである。彼らは、利権を生み出す財政支出は激増させ、国民の生活に直結する直接給付を徹底的に切り込む。

 彼らは財政健全化を指向しているのではない。官僚と政治屋の利権を温存するために、財政危機を叫び、主権者に対する直接給付を切り込み、法人税を減税する一方で、消費税大増税を強行しているのである。

 財政資金でばら撒かれる「補助金」の一部は、「政治献金」として、利権政治屋の懐に流れ込む。この薄汚れた構造が日本財政を覆い尽くしている。その一端がいま、国会で表出しているのである。このような利権まみれの、汚水槽のような財政構造を放置したまま、消費税大増税、社会保障支出切り込みを推進する安倍政権を、このまま存続させて良いわけがない。

 主権者全体による、倒閣運動が必要な段階が到来している。

※続きは3月3日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第948号「第1092号「財政利権ヘドロ除染なくして消費税増税なし」で。


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