2024年12月24日( 火 )

山口FG・山口銀行内は厳戒態勢?~吉村猛取締役の件はアンタッチャブル(1)

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 6月25日に代表取締役会長兼CEOを解任された吉村猛取締役。今般の一件については、間もなく3週間が過ぎようとしているものの、まだ同社本部および山口銀行本店内では、不穏な雰囲気が続いているという。当社・特別取材班は、同社社員および同社OB複数の証言を得た。

1.同社および山口銀行内における現在の空気と周囲の状況について、いかがですか?

  • 行内では吉村の解任を話題にすることも憚られる雰囲気。親しい人と雑談することはあるが、大きな声では話せない。どこで告げ口されるかわからないので危険。
  • 実際、犯人探しに躍起になっていた。あれだけの数の告発があったことを反省する方が先だろう。
  • データ・マックスの記事では、吉村の愛人=一般社員の固有名詞を出してしまっており、やり過ぎだという意見がある。管理職ではない一般社員であり、そこは伏せるべきだったのではないかと思う。

2.吉村取締役の現在は?毎日出社しておりますか?

  • 本部では話題にすることも憚られる雰囲気になっている。
  • 会社で見かけておらず、出社していないのではないか。自宅は本部ビルのすぐ近くだが、どこでどうしているのやら。大好きな東京で策を練っているのかもしれない。
  • 存在感は急速に薄くなっている気がする。管理職クラスは自分の処遇のことが心配で、それどころではないのかもしれない。

3.今回の吉村取締役の会長(CEO)解任について、どのように分析していますか?

  • ついに大手紙にも記事にされるようになってしまった。経済誌や週刊誌も後追いするだろうし、金融庁も見て見ぬふりはできなくなったのではないか。
  • 正直、ここまで大きなことになるとは思っていなかった。ネット・ニュースで銀行トップが解任される騒ぎになるとは、そういう時代になったということなのだろうか。データ・マックスにしてやられた感じだ。吉村も最初に告発した人物も想定外だったのではないか。
  • クーデターではないとの見方がほとんどだが、巧妙に仕組まれたクーデターではないかという噂も出回っている。告発文書も内部の限られた人間しか知らないことが含まれていたし、取締役会の内容が簡単に漏れてしまっている。内部告発を社外取締役の説得に使う手筈が整っていたのではないか、というものだ。株主総会の2カ月前というタイミングも絶妙。
  • 「データ・マックスもグルではないか」との噂は聞いた。「成功の暁には何らかの見返りが約束されているのではないか」と。
  • 首謀者はわからないが、クーデターの可能性は捨てきれないと思う。内部告発の記事も掲載のテンポが良すぎた。データ・マックスはグルというよりは利用されたということも考えられる。
  • 首謀者も含め、陰謀論はいろいろと出回っているようだが、社外取締役が動揺して解任に至ったというのが真実ではないだろうか。その場合、誰も今後の展望を描いていないわけで、しばらくは混乱が続くことになるだろう。
  • データ・マックスでの浜崎氏の見立てでは、吉村が自ら辞任したのではないかと書かれていたが、それはないと思う。吉村はプライドが高いので、そんな赤っ恥を受け入れるとは思えない。

(つづく)

【特別取材班】

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