山口フィナンシャルグループの役員就任の挨拶状から見えるもの
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19日正午過ぎ、(株)山口フィナンシャルグループ(以下、山口FG)代表取締役社長グループCEO・椋梨敬介氏の封書を受け取った。以下の通り、3枚の綴りが同封されていた。
~1枚目は役員就任ご挨拶~
(前の部分を省略)
さて、このたび当社およびグループ内銀行である山口銀行・もみじ銀行・北九州銀行の株主総会ならびに取締役会におきまして下記の通り役員が選任されそれぞれ就任いたしました
つきましては今後とも一層のご支援とご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます敬具
2021年7月
(株)山口フィナンシャルグループ
代表取締役社長 グループCEO 椋梨敬介~2枚目・3枚目は~(株)山口FGおよび傘下3行の役員名(21年6月25日付)
2枚目・3枚目は山口FGおよび傘下の山口銀行・もみじ銀行・北九州銀行の役員名を記載している。以下に、山口FGの取締役10名(社内3名・社外7名)の経歴などを補記した。<まとめ>
上記の「役員就任ご挨拶」は山口FGの株主に送付されたものである。この文面からは6月25日に開催された株主総会後の臨時取締役会議で、吉村猛山口FG会長(CEO)は多数決で罷免され取締役に降格とされているが、その経緯について一切触れることなく、替わってCEOとなった椋梨社長の名で発送されている。ただ、椋梨氏は昨年6月、吉村会長の推薦を受けて山口FGの社長(COO)になったばかりであり、実権はほとんどなかったと見られている。
CEOを罷免されたといえども取締役として残っている吉村氏が、『実録 頭取交替』の通り、かつて山口FGのドンとして君臨していた田中耕三元相談役のように、グループ内で実権を持ち続けることができるだろうか。
真相はまだ藪のなかではあるが、このクーデターが成功するかどうかは、ひとえに、椋梨社長および福田進取締役(監査等委員・常勤)による多数派工作の成否がカギを握っていることだけは間違いないようだ。
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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