九州地銀(17行)の2022年3月期 第1四半期決算を検証する (6)
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【表1】は、九州地銀(FG・FH含む)の2022年3月期の当期純利益(予想)の順位表である。
~この表から見えるもの~
◆九州地銀(FG・FH含む)の22年3月期の当期純利益は、前期比+5,456百万円の1,281億65百万円(同+4.4%)と増益予想となっている。
・増益予想は、ふくおかFG・北九州銀行を傘下に置く山口FG・西日本FHの金融グループ3社と大分銀行、佐賀銀行の2行。
・減益予想は九州FGと南日本銀行・豊和銀行・宮崎太陽銀行・筑邦銀行・福岡中央銀行・佐賀共栄銀行で、金融グループ1社と7行。
◆1位はふくおかFGで、前期比+5,353百万円の500億円(前期比+12.0%)。
・2位は北九州銀行を傘下に置く山口FGで、前期比+1,043百万円の260億円(同+4.2%)。
・3位は西日本FHで、前期比+2,412百万円の205億円(同+13.3%)。
・4位は九州FGで、前期比▲2,112百万円の129億円(同-14.1%)。
・5位は宮崎銀行で、前期比▲395百万円の76億円(同-4.9%)。
・6位は大分銀行で、前期比+885百万円の45億円(同+24.5%)。
・7位は佐賀銀行で、前期比+735百万円の32億円(同+29.8%)の大幅な増益予想。
・8位は南日本銀行で、前期比▲804百万円の9億円(同-47.2%)。
・9位は豊和銀行で、前期比▲265百万円の7億30百万円(同-26.6%)。
・10位は宮崎太陽銀行で、前期比▲542百万円の7億円(同-43.6%)。
・11位は筑邦銀行で、前期比▲634百万円の5億35百万円(同-54.2%)の大幅な減益予想。
・12位は福岡中央銀行で、前期比▲119百万円の4億円(同-22.9%)。
・13位は佐賀共栄銀行で、前期比▲101百万円の2億円(同-33.6%)。<まとめ>
【表2】、【表3】は日経平均株価および東証一部(福証)に上場している九州地銀(FH・FH)の株価推移表である。
~この表から見えるもの~
◆3月31日の日経平均株価(終値)は、2万9,178円80銭と3万円を割っていたが、9月9日の前場終値は前日比▲139円88銭の3万41円33銭(同-0.46%)となっているものの、3万円台を維持している。
◆一方、九州地銀(FH・FG含む)の株価を見ると、3月31日の株価を超えている銀行は一行もないことがわかる。
佐賀銀行は3月31日比▲2円(同-0.14%)、ふくおかFGは同▲22円(同-1.05%)となっているものの、大分銀行は同▲357円(同-16.57%)、九州FGは同▲50円(同-10.53%)となっている。
新型コロナウイルスの感染拡大で九州の企業経営は厳しい状況にあるが、九州地銀の22年3月期の当期純利益を前期比プラス予想している銀行も多い。「早く、3月31日の株価を超える銀行が出てきてほしい」というのが、取引先企業や投資家の本音ではないだろうか。(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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