山口FG~社外取締役から見えてくる舞台裏
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【表】は山口フィナンシャルグループ(FG)の役員名簿である。山口FGの取締役は10人(社内3人・社外7人)だったが、今月24日開催の株主総会で承認されれば、1人増員して11人(社内5人・社外6人)となる。
社内取締役(常勤)5人について
椋梨敬介代表取締役社長グループCEO。52歳。就任は2020年6月で、在任期間は2年。
曽我徳將取締役。58歳。昨年12月24日の臨時株主総会の前日に辞任した吉村猛取締役(前代表取締役会長)の後任として就任。今月24日の株主総会で承認されれば、山口銀行代表取締役頭取(兼任)に就任する予定だ。
福田進取締役(監査等委員、60歳)は16年6月に就任しており、在任期間は6年と長い。
新任の取締役に、小田宏史もみじ銀行取締役頭取(61歳)が就任予定。同じく新任の取締役に、嘉藤晃玉北九州銀行頭取(61歳)が就任する予定だ。
社外取締役(非常勤)6人について
山本謙取締役は宇部興産(株)取締役会長(現任)。69歳。山口FGの取締役在任期間は1年。永沢裕美子取締役は(一財)日本産業協会理事(現任)。62歳。取締役在任期間は2年である。
末松弥奈子取締役は(株)ジャパンタイムズ代表取締役会長兼社長(現任)。54歳。取締役在任期間は2年。三上智子取締役は日本マイクロソフト(株)執行役員常務コーポレートソリューション事業本部長兼デジタルセールス事業本部長(現任)。48歳。取締役在任期間は1年。
佃和夫取締役(監査等委員)は三菱重工業(株)名誉顧問(現任)。78歳。取締役在任期間は7年となっている。国政道明取締役は広島弁護士会所属の弁護士。78歳。取締役在任期間は佃氏と同じく7年。
退任予定の柳川範之取締役は、東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。59歳。取締役在任期間は1期2年と短いのが目に付く。
実権を握るのは?
山口FGの取締役は社内取締役3人、社外取締役7人の計10人だったが、今月24日に予定されている株主総会後は、社内取締役が2人増えて5人となり、社外取締役が1人減って6人となる。しかし、まだ社外取締役が過半数を占めている。
椋梨啓介代表取締役社長グループCEOは52歳。在任期間はまだ2年と短い。社内取締役で長いのは福田進取締役(監査等委員)。在任期間は6年と長く、実権は福田氏が握っているように見える。
社外取締役6人を見ると、在任期間が1~2年と短いのが4人。一方、佃和夫、国政道明社外取締役(監査等委員)の取締役在任期間はともに6年と長く、福田進取締役(監査等委員)を合わせた3人が組んで実権を握っているように見える。
今こそ、山口FGの将来を託せるような社外取締役の人選を進めることが求められているのではないだろうか。
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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