福岡空港を取り巻く現状と未来図(5)
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混雑空港指定や民営化、福岡空港のこれから
ここ最近、福岡空港をめぐって、大きなニュースが2つあった。1つは、8月27日に国土交通省より発表された、福岡空港の運営を民間委託(民営化)するという方針。もう1つは9月3日に同じく国土交通省より発表された、来年3月27日に福岡空港を「混雑空港」に指定するというものだ。
まず福岡空港の運営の民営化だが、これは現在、国が管理・運営している福岡空港を、2013年施行の民活空港運営法に基づいて運営の民営化を行うことで、民間資金の活用による公費負担の削減と、地域経済の成長を促すのが狙い。赤字を抱える空港本体と黒字の空港ビル事業を一括して民間に委託することで、着陸料の引き下げなどによる新規路線の誘致や利用者の拡大を図るもの。民営化の時期については19年度をメドとしており、この運営権の売却益は前述した滑走路の増設費用にも充てられる計画となっている。国土交通省では、今後も空港の資産評価や委託期間などを協議しながら、引き続き調整していくとしている。
もう1つ、来年3月27日の「混雑空港」指定だが、これは発着回数が急激に増加し混雑や遅延が常態化している福岡空港を混雑空港へと指定することで、発着回数を制限することが可能となるもの。これまでに成田、羽田、関西、伊丹が混雑空港として指定されており、福岡は全国で5カ所目となる。現在運航している航空会社についての発着回数については継続運行が見込まれているが、今後、新たに就航する分が認められなくなる。この指定により、現状の遅延の改善が期待される。
このように、福岡空港をめぐっては、現在、そして将来にかけて、さまざまな動きが起こっている。高いアクセス利便性だけでなく、より機能的で地域経済への波及効果も見込めるようなキャパシティを備え、ゆくゆくは西日本のハブ空港を担うことができるような “福岡空港の未来図”に期待したい。
(了)
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