「住みよさ」1位の人吉市に災害対応マンション「アメイズ人吉ビューテラス」

安心度と利便度で評価
住みよさランキング1位

　2020年7月の豪雨で被災した人吉市（熊本県）が注目を集めている。東洋経済新報社が毎年公表している「住みよさランキング」で、人吉市が1位となったのだ。

　東洋経済新報社は、全国812の都市を対象に、①安心度、②利便度、③快適度、④富裕度の4つからなる20項目から、指標の偏差値を算出。その平均値を総合評価として順位付けして、公表している。人吉市は、人吉温泉や球磨川下りができる自然豊かな観光資源を有しているほか、人口1,000人あたりの病床数、飲食店数が多いこと、刑法犯認知件数の少なさ、高校3年生までの医療費自己負担ゼロだったことなど、安心度と利便度において高い評価を得た。

　人吉市では2020年7月、豪雨災害により大きな被害が発生した。豪雨により氾濫した球磨川流域では、遊水池の整備はじめ治水対策が進められているが、35年ぶりとなる分譲マンション計画も明らかとなった。

　マンションの事業主は、福岡はじめ北部九州を中心に「アメイズ」マンションを供給する（株）シフトライフ。「アメイズ人吉ビューテラス」が計画されるのは、球磨川を臨む人吉市の中心部で、ゆめマート人吉店や人吉レックスなどの商業施設も徒歩圏の立地。付近は風光明媚ながら、球磨川に近いこともあって本物件は「災害対応マンション」を販売のポイントにしている。

ソーラーパネルと蓄電池で、
非常時は2日分の電力確保

　屋上にはテラスが設けられ、万が一の災害時には近隣住民も含め緊急避難が可能な場所として開放される予定で、ソーラーパネルと蓄電池も設置される。ソーラーパネルは最大16.6kWを発電、4台設置される蓄電池は60kWhの蓄電が可能で、集会室での照明・空調・コンセントのみの使用の場合なら2～3日間の電力を確保できるという。もちろん、日中はソーラーパネルで発電した電力の使用および蓄電も可能だ。平時は、日中発電した電力を蓄電し、余剰電力を売電する一方で、夜間は蓄電池の電力を使用することで、電力会社から買電する電力を抑える方式を採用するもの。

　また、1階の共用部などには備蓄倉庫を備え、災害時用の食糧や生活用品などの防災物資を保管する予定であるほか、前面道路より敷地全体を45cm、建物を1m嵩上げすることで、豪雨災害時の浸水リスクにも備える。備蓄倉庫は52戸の各住戸にも設けられる。

7月モデルルーム開業、
8月に第1期分譲開始

　アメイズ人吉ビューテラスは、RC造・地上14階建、総戸数52戸となる計画で、間取りは2LDK＋S／3LDK＋S／4LDK＋Sとすべてサービスルーム（納戸）が付く。688坪の敷地を生かし駐車場はすべて平置きで、全52戸に対し71台分を確保。アメイズマンションでは定番の2.5m幅バルコニーも採用され、角住戸は2面のL型、3面のコの字型バルコニーが配置される。屋上テラスでは、今年も8月15日に開催される「人吉花火大会」の観覧も可能だ。

　シフトライフの樋口由紀夫社長は、「人吉市の中心にありながら、悠然と流れる球磨川を臨む立地ですが、豪雨災害の懸念から敷地の嵩上げやソーラーパネル・蓄電池と、災害対応に配慮しました。35年ぶりのマンション供給ということで、この土地でマンションにしかできないことは何だろうと考えた結果、前面道路が主要避難経路に選定されたことなどもあり、災害対応マンションを企画することとなりました」と話した。7月20日には、マンション予定地近くにモデルルームがグランドオープン。「災害対応だけでなく、ゆとりある共用部や最新の設備など、マンションならではの仕様を評価いただき、すでに多くの反響をいただいております」（樋口社長）と自信をのぞかせる。

【永上隼人】

アメイズ人吉ビューテラス

所　在　地　　：熊本県人吉市宝来町1280-1、
　　　　　　　　1281-1、1282-1、および 1283-1 の一部
敷　地　面　積：2,276.48ｍ²
建　築　面　積：522.52ｍ²
建築延べ床面積：4,702.94ｍ²
構　造・規　模：RC造・地上14階建
総　戸　数　　：52戸
間　取　り　　：2LDK＋S／3LDK＋S／4LDK＋S
住居専有面積　：62.77ｍ2～84.40ｍ²
バルコニー面積：13.75ｍ2～46.37ｍ²
ポーチ面積　　：8.06ｍ2・8.56ｍ²
駐　車　場　　：敷地内71台
　　　　　　　　（来客用駐車場（充電設備付）2台含む）
バイク置場　　：9台
駐　輪　場　　：55台
　　　　　　　　（平置き15台・ラック式40台）