住みたい、住み続けたい筑紫野市へ
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筑紫野市長 藤田 陽三
職員の意識改革と安全なまちづくり
1期目就任直後の3月11日に東日本大震災が発生、そのときに38名の職員が自ら志願し復興支援に向かった。そしてその職員らが戻り最初に口にしたのが、「行かせてくれてありがとう」「留守を守ってくれてありがとう」と、職場の仲間に対する感謝の言葉であったことに、藤田陽三市長は驚いたという。この出来事を受け藤田市長は「職員の意識改革ができる、この職員なら筑紫野市を変えることができると確信しました」と語る。
それからの藤田市長の行動は早かった。朝礼の実施、市民のニーズにあわせた組織機構や職場配置の変更。また、それまで部署を区切っていた仕切りを取り除き、いきいきと働く職員の顔が見える明るい職場づくりを行った。さらに男女共同参画社会のなかで女性の感覚を取り入れるため、女性職員を積極的に幹部へ登用。その結果、職員は自発的に問題解決に取り組み、市民のために建設的な意見を出すようになった。
藤田市長は『今日をまもり、明日につないで、未来を創るため』、行政改革はもとより、それを実行する職員が活力を持って取り組めるように、ソフト面、ハード面双方から働きやすい職場環境の整備をこれからも進めていく。
もちろん整えるべき環境は、職場だけではない。藤田市長が取り組む安全・安心のまちづくりには、昨年8月22日に市内を襲った豪雨災害への対策も含まれている。「浸水被害を発生させた高尾川・鷺田川の氾濫は、長い間住民の方々が苦悩されており、早期に解決を図らなければならない」との決意は強い。また「昨年新築された筑紫野太宰府消防本部・筑紫野消防署を防災拠点とし、全82行政区に組織された自主防災組織が要となった地域防災体制の確立にも注力していく」との決意も示した。
市民と手を携え、魅力溢れるまちへ
昨年、896の自治体が消滅の危機に直面しているとの分析結果を受け、藤田市長は今後ますます「地域間競争に対応した魅力あるまちづくりが求められる」と痛感したという。「市民による市民のための筑紫野市」をたしかなものにしなければなりません。その役割を担う存在としての地域コミュニティ組織が大切になってきますと、これからの地方自治に求められるビジョンを示してくれた。
藤田市長はそのために、観光の振興を訴える。1期目には、歴史ある名所天拝山周辺へのアクセス整備を実施。筑紫野市には、ほかにも珍しい『ウラン系』泉質の二日市温泉や、国指定史跡の阿志岐山城跡と宝満山がある。アクセスの良さ、そして歴史的景観を観光の源として「行ってみたい!」と思ってもらえるようなまちづくりを進めていきたいと、藤田市長は意気込みを語った。
また、観光地としての魅力が周知されれば、それは地方創生につながる。「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の意識調査結果では、期待される政策として「若い世代の経済的安定」がトップ、次いで「子ども・子育て支援の充実」「妊娠・出産・子育てまでの切れ目のない支援」「地方都市における経済・生活圏の形成」が上位に並ぶ。藤田市長も具体的には雇用創出、地場産業育成支援等、環境づくりが大切だと語る。
最後に藤田市長は、「筑紫野の特色を生かした『地方版総合戦略』をつくり、さまざまな課題に対応していく」と、2期目も1期目以上に機動力をもって筑紫野市のさらなる発展に取り組んでいく意志を示してくれた。新しいものをつくるばかりではなく、藤田市長が取り組むように、元からある地の良いもの―『地域の特色』を伸ばしていくことも、福岡県全体の発展につながるはずだ。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<INFORMATION>
筑紫野市役所
所在地:福岡県筑紫野市二日市西1-1-1
TEL:092-923-1111
URL:http://www.city.chikushino.fukuoka.jp<プロフィール>
藤田 陽三(ふじた ようぞう)
1987年より筑紫野市議、91年より福岡県議を務め、第57代福岡県議会議長も務めた。2011年1月に筑紫野市長に初当選し、現在2期目。第12回全国左官技能競技大会優勝の実績を持ち、現福岡県左官業組合連合会顧問でもある。関連キーワード
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