2024年11月05日( 火 )

【まちづくり】vol.41 唐津街道

【まちづくり】vol.41 唐津街道
【まちづくり】vol.41 唐津街道
今回は、前号(vol.40)に続いて唐津街道を特集した。後編となる今回は、箱崎宿から小倉までを取り上げたが、前編(唐津から博多宿)と異なり、多くの街道沿いないし近隣の宿場町は往時の面影を残しているところが多く、一部では観光名所としても生かされている様子がうかがえた。ただ、とくに北九州都市圏は「鉄のまち」として繁栄したことが、かえって歴史を生かしたまちづくりの弊害となっているようにも見られた。

それでも、北九州市は「鉄のまち」の歴史を生かして、SDGsやスーパーシティといった取り組みで、「衰退都市」からの脱却を果たそうとしている。市が抱く危機感が、これら取り組みのテコとなることに期待したい。

唐津街道とともに、9月に公表された「都道府県地価調査」の結果を特集した。商業地の地価上昇率トップ10のうち、8カ所が福岡県内から、うち7カ所が福岡市内からランクインした。コロナ禍の影響などから、全国的な地価下落が目立った今回の調査だったが、福岡市内では「中洲」を除くすべての地点で上昇するなど存在感を示した。福岡市の地価が上昇している要因としては、もちろん都市力の向上などが挙げられるのだが、手放しで喜べない事情もある。天神ビッグバンをはじめ、多くのビルが建替えられているが、それらが完成するころ、「借り手はいるのか」ということだ。

これから完成予定のビルの賃料は、軒並み2万円台後半~3万円(坪単価)と見られ、それだけの賃料負担ができる借り主は福岡市内にいるのか、という問題がある。中央や海外から誘致するとしても、9月末に完成した天神ビジネスセンターを見る限り、それほど簡単にはいかないだろう。ここ数カ月、福岡のオフィスビル空室率は横ばいで推移(資料:三鬼商事)しているが、目安となる5%を超えることとなるのか、動向に注目したい。

株式会社データ・マックス
永上 隼人

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