2024年11月23日( 土 )

富士ゼロックス長崎と壱岐市が共同で人材育成研修を実施

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midori 富士ゼロックス長崎(株)(本社:長崎市、秋山富也社長)と壱岐市は6月7日から9日、同市の原の辻遺跡で官民共同の人材育成研修プログラム「明日の仕事の仕方を考える研究会in九州」を実施する。同社社員や市の職員らが歩行ラリーを通し、社会的課題や事業に関わる問題を解決するための考え方を学ぶことを目的としたプログラムで、将来的には地元の活性化につなげていく。

 壱岐市は昨年10月、富士ゼロックス(株)、富士ゼロックス長崎と地方創生を目的とした三者協定を締結。11月から壱岐市と富士ゼロックス長崎が共同で「壱岐なみらい創りプロジェクト」を展開している。同プロジェクトでは観光客誘致、人口増につながる新しい産業の育成、住みやすいまちづくりを目指し、住民との対話会を開催。これまで4回の対話会に延べ609人が参加し、9つのテーマが提案された。今回はそのうちの一つ、「学びの島・壱岐」を実践する。

 研修には市の職員や同社社員ら21人が参加。歩行ラリー研究会(本部東京)の協力で、もともと企業研修用に考案された歩行ラリーをアレンジし、参加者はペアとなって、コマ図と呼ばれる地図に隠された一定の法則を読み解きながら、原の辻遺跡を決められた時間内に歩く。コマ図には思い違いを起こすような仕掛けが施されており、参加者らは互いの考えを話し合って課題を解決しながら、ゴールを目指すことになる。

 この研修では『観察(See)→洞察(Think)→仮説(Plan)→実証(Do)サイクル』で仕事を進める力、「内発的動機」で働く力、「集合知」を生み出す力という3つの力を体験する狙いがある。将来の見通しが難しい現代社会において、これまでのように経験から課題の解決策を探り出すのではなく、状況を見極め的確に判断する方法を身につけることを重視。官民が研修で学んだことをそれぞれの分野で生かし、サービスの向上などを図って地域の活性化に結び付けていく。

 富士ゼロックスではほかにも官民共同プログラムとして、岩手県遠野市とまちづくり活動を展開。九州では宮崎県椎葉村で壱岐と同じプログラムを進めている。今後壱岐では残り8つのテーマの具体化に取り組み、都市部で行われている企業の研修環境を実施したり、高校生と協力して教育メニューを企画するなどして、事業を展開することにしている。

【平古場 豪】

 

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