快適な労働環境の創造と人材育成が顧客満足度を高める鍵となる（後）

（株）グリーンクロス

風通しの良い職場環境から新たな利益を生み出す

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着せ替えカバー「バリコレクション」

　「様々な領域で働く人々の労働災害や車社会に多発する交通災害を未然に防ぐ完璧な安全環境の構築」「高度に発達した社会が要求する快適な労働環境の創造」「文明社会が希求する自然との調和への美しい環境づくり」を企業使命として、社会に正しく貢献する同社。その取扱商品は、実にさまざまだ。
　安全用品の販売・リースでは、工事現場で定番の「ストロングコーン」「GPSソーラー信号機」「工事看板」から始まり、人型バリケード用オリジナル着せ替えカバー「バリコレクション」、高性能マーカー「スパークマーカー」、夜でも明るく環境に優しい「LEDフィールドライトリチウム型バルーンライト」など、多種多様な商品を取りそろえている。

　なかでも、社員からのアイディアで生まれたオリジナル商品に関しては特許を取得。「バリコレクション」にはさまざまなご当地衣装（福岡市でいうと「博多祇園山笠」や「博多どんたく」）が存在し、建設業者からは「騒音や通行で迷惑をかける住民に楽しんでもらえる」「業界のイメージアップにつながる」といった声もあり、注文もコンスタントに入っているようだ。
　社員の遊び心から考案された商品も採用される社風は、そこで働く人々にとってはモチベーションのアップにもつながっているように思える。

人材に重きを置くことが企業の成長、全国展開につながる

　現在、代表取締役社長に就任して５年を経た久保社長だが、就任当時から「人材確保・育成には力を入れたい」と語っている。これは、創業者である青山氏の経営手腕、人材への熱の入れ方を間近で見てきた久保社長だからこそ、重みがある言葉だ。
　今や社員数は500名を超える大所帯となった同社。新卒の採用も毎年行っているが、「今年は技術職を中心に、良い人材が見つかれば30名くらいはほしいですね」（久保社長）という。
　どの業界も人材不足が進んできている昨今、良い人材は引く手数多の状態だが、そうでない人材も存在する。人材不足で悩む企業の多くは、人材教育が苦手だったり、育つまで待てなかったりという事情もあり、結局人手が足りないといった悪循環に陥りやすい。しかし同社では、社員の豊かさは顧客サービスや満足度に直結するという考えを持っていることから、人材が育ちやすい環境が整っている。

　久保社長は「能力面は当然、採用基準に入りますが、その他の面で言うと、誠実に、真面目に仕事をこなす方、また、一緒に働いてみたいと思える人柄を重視しています。そして新卒の方に言いたいことは、もう少し努力すること、我慢することを覚えてほしいと思います。新人たちの頑張る勢いに押されて、中堅社員たちはもっと頑張る。そういう相乗効果が期待できる方にぜひ来ていただきたいです」と締めくくった。
　人材に重きを置く同社は、今後もトライ＆エラーを繰り返しながら、着実に人材を育て上げつつ、全国へ展開していくだろう。

（了）

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：久保　孝二
所在地：福岡市中央区小笹5-22-34
設　立：1971年7月
資本金：6億9,726万円
ＴＥＬ：092-521-6561
ＵＲＬ：http://green-cross.co.jp/

＜プロフィール＞
久保　孝二
1971年2月生まれ。98年7月に（株）グリーンクロスに入社。2000年8月に久留米支社長代理、02年5月に久留米支社長、04年5月に営業開発次長、05年5月に執行役員営業開発部長、08年7月に取締役兼同ら歴任。11年4月に代表取締役に就任。