疑惑だらけの杭打ち「末広産業」 16年3月期の施工件数 前期の10分の1に
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福岡市西区に本社を置く、杭打ち業者「末広産業 株式会社」の最新決算が判明した。まず何よりも目を引いたのは、前期1,378件を数えた施工件数が、10分の1以下の123件まで激減していること。ここまで受注が落ち込めば、事業自体立ち行かなくなるのが普通だが、完工高は13億円超。「1,378件」の工事経歴への疑惑は深まるばかりだ。なお、16年3月期の売上高は15億709万円、経常利益は5,367万円、最終利益は3,867万円と依然として、業績は好調のようだ。
この施工件数の急減は何を意味するのか――。
データ・マックスが末広産業の「丸投げ行為」を報道したのが、6月初旬だ。つじつまの合わない工事 件数が報道され、現場責任者の不在も指摘された。末広産業にとってみれば、前期のような件数は報告できないとして、「報告件数を抑える」動きがあったとみる。末広産業は事業年度終了後に県に提出する「決算変更届」を例年6月末に提出していた。しかし、最新版の提出は今月9月半ばまでずれ込んでいた。これは偶然ではないだろう。報道を知った末広産業が事業報告を練り直したと考えても、不思議ではない。間違いなら、間違いを認めて、1,300件を超える施工件数を修正すればいいのだが、修正すれば、完工高の修正をともなうことは明らか。引くに引けない状況である。
【東城 洋平】
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