熊本城を照らす復興の願い~第13回みずあかりに約5,000名が参加
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二の丸広場に飾られた竹灯籠と天守閣
10月8日と9日、熊本市では、2004年に始まり、今年で第13回となる「熊本暮らし人まつり みずあかり」が熊本城周辺で開催された。コンセプトは、「ここ(熊本)に暮らす喜びと、切なさまでも共感できる市民と地域でありたい」。
主催者発表の速報値によると、今年は延べ約5,000名のボランティアが竹灯籠・三角灯籠の制作と設置、当日の運営、その後の片づけを行い、午後6時の点灯時にろうそくに灯かりをともす「あかりびと」には281名が参加した。使用されたろうそくの数は約3万個。3,027個の三角灯籠、約1万100個の竹灯籠が飾られた。
会場となった熊本城は、地震によって城郭の塀、石垣の一部が崩れており、シンボルである天守閣も深いダメージを受けた。「みずあかり」の灯籠を飾る場所は、例年、熊本市中央区の花畑町一帯で行われ、熊本城では掘のなかに灯籠が飾られていたが、塀や石垣への震災によるダメージを考慮し、今年は城内の安全な場所に移して開催する運びとなった。
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復興への願いが書かれた三角灯籠
午後6時、細工が施された竹灯籠や地元の子どもたちが自分の夢や復興への願いを書いた三角灯籠が一斉に点灯。会場は幻想的なムードに包まれ、訪れた人々から感嘆の声があがった。灯には、市民一人ひとりが「一隅を照らす」ことで、熊本全体を照らす大きな灯となり、新たな観光資源としてまちの活性化につながることが期待されている。今年のみずあかりは、1日も早い震災復興を願う人々の想いが込められ、いまだ傷癒えぬ熊本城を温かく照らしていたように感じられた。
【山下 康太】
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