久留米商工会議所の会頭選迫る!(3)~対抗馬不在
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今年4月、(株)本村商店は株主総会を開き、新社長に同社副社長の筑邦銀行OB・下川拓真氏を昇格させた。取締役会長だった本村康人氏は退任し、同社とは関係のない人物となった。その際、メインバンクの筑邦銀行と福岡銀行などが一部の債権を放棄したとの報道がなされた。このことについてNetIB-Newsの取材に対し、両行はノーコメントとし、否定しなかった。
本村商店が銀行OBによる管理下に置かれていること、そして本社不動産に設定されている担保状況(11月会頭選の久留米商工会議所 4選目指す本村氏の資質を問う(後)を参照)から見ても、メインバンクの筑邦銀行が本村商店を守ったという見方をされてもおかしくはない。
本村氏が(株)本村商店の役員を退任したことで、会頭選への出馬はないと見ていた人も少なくはなかった。だが、昨年12月、本村氏は (株)久留米業務サービス(本社:福岡県久留米市櫛原町)の取締役に就任。同社役員として四選に挑むこととなった。
本村氏の会頭を狙う勢力はいない。だが、四選を目指す本村氏に配慮しているのか、現時点で会頭に立候補する議員はいないようだ。このままいけば、本村氏は無投票で四選を決める。中核市の久留米にとって、地域を代表する大企業といえば、(株)筑邦銀行(2016年3月期売上高185億円)、久留米運送(株)(16年3月期売上高398億円)など数社しかない。久留米発の有名企業であるブリヂストンは売上高4兆円近くとなり、久留米というよりも日本を代表する世界企業だ。ブリヂストンの久留米工場長を経験すれば、出世街道まっしぐらと言われたのは遠い昔の話である。一部からは筑邦銀行の元頭取の井手和英氏を会頭に推す声もあるが、井手氏は今年74歳。「もっと若い人が会頭選へ名乗りを上げてほしい」という声も聞かれる。
久留米を拠点とした大企業が少なくなった。とはいえ売上高数十億円でも、しっかりと利益を出し、無借金経営を続ける立派な中小企業がたくさんある。そのような企業の中から会頭を名乗り出る人物はいないのだろうか。
(つづく)
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