ふくおかFGと十八銀行~経営統合半年延期に
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ふくおかフィナンシャルグループ(FG)は今日20日、4月1日に予定していた十八銀行(長崎市)との経営統合を10月1日まで半年間延期すると正式に発表した。
「NetIB-News」は、11月17日から29日まで、『シリーズ・金融機関淘汰の時代がやって来た(10)~九州地銀行の16年9月期(中間)決算を検証する』。11月30日の『シリーズ・金融機関淘汰の時代がやって来た(11)~十八銀行専務死去で統合に暗雲さらに濃くなる』を掲載し、公正取引委員会の審査が長引き、経営統合が延期になると報じていた。
それを打ち消すためなのか、ふくおかFGは昨年12月7日付で「本日の西日本新聞における報道について」を掲載し、「延期はない」としていたが一敗地にまみれたようだ。
公正取引委員会の審査の長期化を受け、ふくおかFGと十八銀は当初予定していた17年4月の経営統合を半年遅らせることになり、2018年4月に予定していたふくおかFG傘下の親和銀行と十八銀の合併も半年ずらし2018年10月に延期することになる。
ふくおかFGと十八銀行は、経営統合によって人口の減少や高齢化で衰退が進む長崎県で、その効果を出したいとしているが、十八銀行と親和銀行が合併すれば、両行の預金シェアは95%であり、貸出シェアは89%とほぼ独占状態にあるのが現状だ。これを解消するためには、多くの店舗を長崎銀行に譲渡しなくてはならなくなる。はたして行員がついていくかどうかなど多くの問題も抱えているのだ。一方公正取引委員会もシェアが独占状態にあるのを認めれば、公正取引委員会自体の存在意義が問われることになり、到底承認するわけにはいかないだろう。お互いの面子を賭けた戦いではあるが、今のところ勝負の行方は官がやや優勢のようだ。
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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