利益1兆円企業となったソフトバンク、次の戦場はアメリカ
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10日夜のニュース番組をにぎわせたのが、ソフトバンクグループの2017年3月期連結決算だった。いわく、純利益1兆4,263億円。1兆円の大台を超えたのは、トヨタ自動車に次いで2社目。一方のトヨタが同日、18年3月期業績予想で純利益18%減を発表したのとはまさに好対照であった。
企業価値でランキングを行う、米フォーブス社の「世界最大の通信キャリアランキング」では、ソフトバンクはNTTの後塵を拝して5位(1位:AT&T、2位:ベライゾン、3位:チャイナモバイル、4位:NTTの順)。しかし、今やその知名度は世界レベルだ。16年12月、米大統領選挙に勝利したトランプ現大統領といきなり会談を行い、米国への5兆円を超える投資を申し出て改めて注目を集めた孫正義社長。純利益1兆円の看板をひっさげ、以前沙汰止みとなった米子会社スプリントを軸にしたアメリカ携帯市場再編への再チャレンジを行うのは間違いないだろう。日本でもNTTドコモ・auKDDIという旧公社系の牙城を切り崩して見せた孫社長の剛腕が、世界1位・2位が支配するアメリカ携帯市場をどこまで揺り動かせるか。ここ数年が勝負である。
【深水 央】
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