大河ドラマ招致実現で柳川を活性化へ(1)~柳川市長 金子 健次 氏
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今年4月、任期満了にともなって行われた福岡県柳川市長選挙は、現職で自民、公明推薦の金子健次氏(68歳)が無投票で三選を果たした。大和町、三橋町を加えて発足した2005年の新市発足後、無投票は初。これまでの市政への取り組みが評価されたと言えるだろう。力士からメダリストまでと話題に事欠かない柳川であるが、金子市長に柳川市政のこれまでとこれからについて聞いた。
(聞き手:弊社代表・児玉 直)
甲冑姿で県知事に要請
――このたびは三選おめでとうございます。市役所職員から市長になられて8年が経過しましたが、現在力を入れていることは何でしょうか?
金子氏(以下、金子) 立花宗茂(たちばな・むねしげ)と妻・誾千代(ぎんちよ)を主人公としたNHK大河ドラマの招致活動に力を入れております。ちょうどこの後、県庁へ小川洋知事に協力要請にうかがうところでした(取材日:5月8日)。
――NHKの大河ドラマですか!
金子 3年後の2020年は、立花宗茂が柳川に再封(復帰)されて400年となります。ご存知のように、関ケ原の合戦で西軍について負けたことで領地を取り上げられた宗茂ですが、徳川の時代に再度認められ、柳河藩に復帰した、全国的にもまれな大名として有名です。“義を貫く最後の武将”と呼ばれ、全国的にも人気の高い武将です。ゲームの登場人物にもなっていますね。本年は、宗茂の生誕450年の節目を迎えます。2020年は東京オリンピックが開催され、世界の国々が注目する年でもあり、ぜひともこの年の大河ドラマを招致したいと、市や商工会議所、観光協会などが一丸となって取り組んでおります。
――福岡では3年前、『軍師官兵衛』が話題となりました。
金子 たしかに大きな話題となりましたね。2020年は、『軍師官兵衛』の放映から5年以上が経過しています。福岡に新たな話題が求められているなかで、物語の性質上、福岡市や久留米市、太宰府市なども舞台となりますので、オール福岡で取り組むことができます。
誾千代は久留米で生まれ、7歳のときに現在の福岡市東区にある立花山の女城主となったことで有名です。宗茂と誾千代、男女双方が主役級の扱いをすることができます。オリンピックイヤーにふさわしいと考えておりまして、この後、立花藩の甲冑を着用し、小川知事の前で口上を読み上げる予定です(笑)。
――それはかなりの力の入れようですね。
金子 宗茂ファンって多いんですよね。NHKの大河ドラマは、18年は『西郷どん』、19年は『いだてん~東京オリムピック噺~』と決まっていますが、20年はまだ何も決まっていません。すぐにでも招致委員会を立ち上げ、遅くとも7月には招致活動を開始したいと思っています。20年の大河ドラマは今年の11月ごろに決定する見通しで、それまでにいろいろなハードルをクリアしていかないといけません。たとえば話は早いのですが、16年の『真田丸』で大人気を博した人気脚本家の三谷幸喜さんが宗茂に関心を持っておられるといいですね。三谷さんなら、良いキャスティングも期待できますから。
(つづく)
【文・構成:矢野 寛之】<プロフィール>
金子 健次(かねこ・けんじ)
1948年8月、福岡県三橋町(現・柳川市)生まれ。福岡県立山門高校、福岡大学商学部を卒業後、三橋町役場に入庁。2005年3月、柳川市、大和町、三橋町が合併し、新柳川市誕生後は、柳川市役所の福祉事務所長、議会事務局長を歴任。09年4月、柳川市長に就任した。関連キーワード
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