北朝鮮の無人機墜落(前)
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日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)
今月9日に江原道麟蹄(インジェ)の山林で北朝鮮軍の無人機が発見された。韓国の国防省は、この無人機は北朝鮮による偵察用のものと見て、現在分析を進めている。北朝鮮の無人機が取った写真には、アメリカのミサイル迎撃システム=THAADを配備したところの発射台などが写っていて、偵察のためであることがよく分かった。過去にも北朝鮮は2014年3月から9月にかけて、合計4機の無人機を飛ばし、墜落している。韓国側は、北朝鮮の無人機は重要軍事施設を偵察するために飛ばしたものと断定。このように無人機は軍事面でもすでに重要な役割を担っている。
今回は無人機に関連して、最近何かと話題になりつつあるドローンについて取り上げることにする。ドローンは無線電波で操縦する無人機のことを指す。ドローンにはカメラとセンサーが搭載されていて、重量も大きさも様々である。もともとドローンは20世紀の前半に軍事用として開発されたが、最近は物流、農業、サービス業などに用途が広がりつつある。最先端のIT技術がドローンに活用されるようになって、ドローンの活用性はもっと拡大されつつある。
それでは、ドローンはどんなことを私たちに実現してくれるのか。ドローンは私たち人間がアクセスできないところにもアクセスできるため、今まで私たちが見ることができなかったところを見せてくれる。例えば、ドローンにカメラを装着すると、人間のカメラマンが撮影できなかったシーンを撮影できるようになる。それはわれわれに新しい視点と新しい世界を提供してくれることになる。
場所的な制限または安全性の問題などで今までは撮影が難しかった場所も、ドローンを利用すると撮影が可能になるし, 航空撮影よりコストが安いことも長所だ。実際にCNNはドローンを活用してフィリピンの台風や、トルコのデモ現場を取材した。このようにメディア分野ではドローン活用が今後進んでいくだろう。
ドローンは山火事の消防にも有効活用されている。山で火事が発生した際には空中からの消火が一番効率が良いらしい。実際カリフォルニアの山火事にドローンが使われ、消化に功を奏している。ドローンは人命の救助にも役に立つ。ドローンは人のアクセスが簡単ではない遠隔地に物資、医薬品などを早く届けることができるからだ。このようなドローンの無限な可能性にアメリカのIT企業は熱い視線を注いでいる。アマゾン、グーグルはドローンを活用した無人宅配システムを開発し、世界最大手の電子商取引企業であるアリババもドローンを活用した宅配サービスをテストしている。ドローンを使うと、交通渋滞などに巻き込まれる心配なく、効率的に宅配ができるからだ。
またグーグルはドローンを活用し、インターネットネットワークを世界に広げようとしている。無線インターネットは基本的にアクセスポイントを基盤に通信が行なわれる。 ドローンをアクセスポイントとして使うことによって海や高山、標高の高いところでも無線インターネットが使えるようになる。電源の問題は太陽光パネルで解決しようとしている。
(つづく)
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