2024年12月23日( 月 )

【2017衆院選・福岡2区】自民・鬼木、希望・稲富 両陣営のデッドヒート!

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 22日投開票の衆院選で、福岡2区は自民党公認の前職・鬼木誠氏と希望の党公認の元職・稲富修二氏がデッドヒートを繰り広げている。投開票前の最後の日曜日となった15日、雨天のなか、両氏は選挙区内各地で街宣活動を実施し、それぞれの訴えを届けた。

自公連立政権の継続を訴える鬼木氏

鬼木 誠 氏

 鬼木氏は、福岡市中央区の六本松・草香江地区で支持者とともに練り歩きを実施。今年9月にオープンした複合施設「六本松421」前で街頭演説を行った。再開発が進む同地区について、「アベノミクスの恩恵」と切り出した鬼木氏は、「経済、外交、社会保障もこれからが正念場」として自公政権の継続を訴える。

 とくに強調するのは安全保障。北朝鮮の危機から国民のいのちと暮らしを守ることが最も大事とし、「2年前にできた平和安全法制は戦争法案と批判されたが、集団的自衛権は、日本国民を守るためにできたものであることが明白となってきた」「今こそ安定政権が必要な時」と、自身への投票と、比例での公明党への投票を呼びかけた。

 また、自身については、環境大臣政務官として、福岡市を脅かすPM2.5の問題に取り組んだ実績を述べた。「福岡市民代表」として、中国政府と直接交渉し、原因である中国の大気汚染の解消に協力するなどの「抜本的な解決」に取り組んだとする鬼木氏。「国民のいのちと暮らしを守ることが政治の役目」「安倍政権は戦争をしない。平和を守る」と誓った。

自民党圧勝報道に危機感示す稲富氏

稲富 修二 氏

 一方、稲富氏は同日午後、買い物客で賑わう福岡市中央区の天神地区中心部を練り歩き、午後5時過ぎから同市南区の大橋駅東口で街頭演説を実施。政策面で稲富氏は、『未来への責任。』というキャッチフレーズを掲げ、「どのような家庭環境であれ、次の世代が教育を等しく受けられる国づくりをしたい」と教育の機会均等に力点を置く。「2021年まで安倍総理のままだと格差はさらに拡大し、金持ちはさらに金持ちになる。教育の格差は拡大し、正社員はさらに減っていく」と訴えた。

 今回の選挙で、稲富氏は、争点の1つである憲法改正について、改憲の議論は是としつつも、憲法9条については「変える必要がない」としている。「国民の多くは自衛隊を違憲だと思っていない」「憲法改正が目的になっている」と指摘する。「海外で武力行使を行わないことが憲法9条(2項)の核心」との考えだ。

 演説のなかで稲富氏は、「自民党圧勝」と予測する各種報道に触れ、「自公300議席は(安倍政権への)白紙委任」と強い危機感を示し、「そのなかでも福岡2区は接戦と報じられている。(安倍政権に危機感を持つ)皆様の声を届けなければならない」と語った。

 当初から接戦が予想されていた福岡2区は、鬼木陣営が危機感を持ち、支持者も含めて結束を強めたことで形勢を挽回。連日メディアを賑わす希望の党・小池百合子代表への批判による同党の失速もあり、結果が読めない展開となってきた。鬼木、稲富、両氏のほか、共産党公認の松尾律子氏は、安倍政権、希望の党の批判を続け、「市民と野党の共闘」を訴える。3つ巴の戦いがどのような結果をもたらすか、注目が集まる。

【山下 康太】

 

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