【2017衆院選・福岡3区】先行・自民古賀、追う立憲民主山内「枝野ブーム」で構図崩せるか
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報道各社の情勢分析が出そろった。各社とも福岡では2区が「横一線」「競り合う」などとされ、全国でもトップクラスの熱戦が繰り広げられている。
そんななかで、福岡3区は各社とも「自民古賀篤氏優勢・立憲民主山内康一氏が追う」という分析となっている。2期を務めた実績と、強固な自民党支持層による支援を受けた古賀氏が有利に選挙戦を進めている、というのは衆目が一致しているところだ。17日、古賀陣営は早良区内のホールを借り切って「企業・団体決起集会」を開催した。ホールには500人を超える支持者が集まり、古賀陣営からは10人を超える県議・市議が席を連ねた。
しかし、挨拶に立った太田誠一・元国務大臣の口からは危機感あふれる発言が飛び出した。いわく「ここ最近、新聞に『自民圧勝、自公で300議席、自民単独過半数も』と書かれている。これが非常に不安。何回も、こういう情景を見たことがある。以前も大新聞が、投票日の朝刊で『自民圧勝か』と打ったことがあった。これを見た読者は、『強い自民にお灸をすえなければ』という投票行動に出てしまう」。優位に立っているが故の、気の緩みを戒める発言だろう。対する山内陣営は、「お灸」ではすまない手ごたえを感じているのではないだろうか。思わぬ経緯をたどって、民進党から立憲民主党公認へと所属が変わった山内氏。通常ならば公示直前での所属変更はデメリットこそあれ、追い風の材料とはなり得ない。
だが立憲民主党は、枝野幸男代表のさわやかな弁舌、巧みなメディア露出戦略の甲斐あって「選挙のために節を曲げず、主張を通したリベラル」という追い風ともいえる「イメージ」が国民に定着しつつある。実際、枝野代表が福岡を訪れた際には多くの聴衆が詰めかけて「枝野コール」が巻き起こったほど。山内氏も「『枝野代表効果』は明らかにある。手ごたえは明らか」と語り、陣営の川崎俊丸県議も「これまで反応しなかったタイプの有権者が声をかけてくれる」と影響の大きさを実感している。山内氏自身も、民進党所属時よりも街頭での演説には力が入っている様子だ。下馬評どおり「先行する古賀、追う山内」の構図のまま投票日を迎えるのか、それとも山内氏の勢いが古賀氏を捉えるのか。両陣営とも、最後まで気が抜けない選挙戦が続く。
【深水 央】
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