2024年12月22日( 日 )

「財務省へ抗議」女性記者がセクハラ被害を受けたテレ朝が会見

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 テレビ朝日は19日未明、記者会見を開き、社内調査の結果、同社の女性記者が、福田淳一財務次官からセクハラ被害を受けていたと発表した。

 同社によると、福田氏からセクハラ発言を受けた女性記者は、1年半前から取材目的で数回、福田氏と会食。その度に福田氏からセクハラ発言を受けたことから、身を守るために会話の録音を始めた。4月4日に、謝罪をするという福田氏と面談したが、その際にもセクハラ発言があったことから途中から録音したという。

 後日、女性記者は、セクハラの事実を公表すべきと上司に相談。しかし、上司は、本人が特定されることで女性記者に2次被害が及ぶことを懸念。上司が「報道は難しい」と伝えたことから、女性記者は週刊新潮に連絡。同誌の取材を受け、録音の一部を提供したという。

 同社は、報道しなかったことを反省するとともに、辞意を表明しながらもセクハラの事実を否認する福田氏に「女性社員が大きなショックを受けている」とし、福田氏のセクハラ行為とその後の対応について財務省に対し、正式に抗議すると表明した。

 福田氏の悪あがきに一段と大きな批判が寄せられることは必至だ。また、「名乗り出なければセクハラ認定できない」(麻生太郎財務相)とした財務省の対応には、自民党の女性議員からも苦言が出ており、麻生氏の進退問題にも発展する可能性は高い。

 森友・加計問題、自衛隊の日報問題、そして高官のセクハラ問題およびその女性人権無視の問題対応と、史上類を見ないほどの問題連発で支持率急落、沈没寸前の安倍政権。浮上は絶望的な泥舟から脱出する動きも加速しそうである。

【山下 康太】

 

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