2024年12月24日( 火 )

福岡で業界初、卸売業が患者宅へ医薬品を配送

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 「きらり薬局」など、福岡県を中心に24店舗の調剤薬局を展開するHyuga Pharmacy(株)(本社:福岡県春日市、黒木哲史社長)は、医薬品や化粧品・日用品卸の(株)アトル(本社:福岡市東区、渡辺紳二郎社長)と遠隔服薬指導における医薬品の運送委託契約を締結、10月4日から実施を開始したと発表した。

 医薬品卸業者が薬局と患家間の配送を行うのは全国初。同社は国家戦略特別区域法を活用した遠隔服薬指導事業で、今年6月21日付けで福岡市の登録事業者として認可を受けた。遠隔服薬指導については今年6月、国家戦略特別区域諮問会議において、愛知県、兵庫県養父市、福岡市の3つの自治体で「薬剤師による対面での服薬指導義務の特例」が認められている。
 オンライン診療を行っている患者で薬局との距離が遠いなどの地理的条件により対面での服薬指導が困難な場合に、テレビ電話などを活用した服薬指導が可能となった。同社は今年7月に福岡市と共同で、同社店舗の「きらり薬局名島店」(福岡市東区)で全国初となる遠隔服薬指導を実施している。

 遠隔服薬指導については、品質管理や届けるタイミングなど、配送に関する課題があった。同社はその解決策として、九州・沖縄エリアで40カ所の営業拠点を構え、とくに九州においては、ほぼ全域を網羅した営業体制を整えており、医薬品の流通で定温配送車両を活用するなど、長年の実績をもつアトルと運送委託契約を締結するに至った。10月4日に同社が行った遠隔服薬指導では、アトルが、患者宅へ初の医薬品の配送を行った。

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