2024年11月20日( 水 )

主要企業の8~9月中間決算~9社中7社が減収、6社が経常減益

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 上場企業7社の8~9月中間決算によると、売上高は増収2社に対し減収5社、経常利益は増益3社に対し減益・赤字4社と、苦戦が目立った。消費者の生活防衛志向で売上が伸び悩む一方で、人手不足による人件費高が収益を圧迫した。

 リテールパートナーズ傘下の3社は、丸久が増収増益だったが、マルキョウとマルミヤストアは減収減益だった。3社を単独企業と見なすと増収2社に対し減収は7社に増える。経常利益は増益3社で、減益6社となる。

 ダイレックスは既存店が3.1%伸びたのと6店の出店(閉店1店)で売上高は8.1%増加した。一方で従業員の待遇改善や出店費用などで販管費が10.6%と二ケタ台の伸び率に乗り、経常利益は0.3%増とほぼ横ばいにとどまった。下期も人件費増が続き通期では前期比8%強増えると予想している。

 ナフコは既存店が前年割れだった上、出店1に対し退店8と店舗数が減ったため売上は1.8%減になった。販管費を節減したが追いつかず、経常は13.4%の大幅減に。通期では微増収と11.2%の経常増益を見込むが、店舗減で達成は厳しそうだ。

 流通企業の経営環境は人口減による需要縮小、業態の垣根を越えた競争激化に人手不足が重なり厳しい「冬の時代」を迎えた。

<9月中間>
ナフコ・・・・・・・・・売上高1,153(▲1.8)  経常利益51(▲13.4)
ダイレックス・・・・・・売上高1,050(8.1)   経常利益40(0.3)
<8月中間>
イズミ・・・・・・・・・営業収益3,586(▲0.3) 経常利益168(▲0.9)
リテールパートナーズ・・営業収益1,163(0.3)  経常利益30(0.1)
イオン九州・・・・・・・営業収益1,116(▲3.6) 経常利益▲13(―)
マックスバリュ九州・・・営業収益897(1.5)   経常11(87.4)
ミスターマックスHD・・営業収益603(▲0.6)  経常14(▲9.4)
(注)単位億円、カッコ内前期比増減率%、▲減または欠損、―比較不可。イズミ、リテール、ミスターマックスHDは連結。

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