強制わいせつで被害届の田中丈太郎市議に冬のボーナス約220万円?
-
相次ぐ議員辞職を求める声
知人女性から強制わいせつの被害届を福岡県警に出されていることが明らかになった福岡市の田中丈太郎市議(46)。4日、共産党市議団からの申入れを受けて福岡市議会の会派代表による会議(代表者会議)が開かれ、田中市議が所属していた会派「福岡市民クラブ」の代表・阿部正剛市議による説明(下表)が行われた。田中市議は元JR九州社員。同社労組の支援を得て2007年4月の市議会議員選挙で初当選し、現在3期目。
阿部市議によると、田中市議から「(被害女性が)警察に相談しているようなので被害届が出されるかもしれない」と初めて報告があったのは11月7日。11月2~3日ごろ、田中市議は知人ら4名(男性2名、女性2名)と会食。そのうち帰りのタクシーに同乗した女性に対し、わいせつな行為におよんだとされる。この時、田中市議は「酔っていたので覚えていない」とし、その女性との示談や謝罪によって解決する意向を示す。阿部市議らは「事実であれば議員辞職すべき」と伝えたが、田中市議は「記憶がなく、確信がもてないなかで重い判断ができない」などと語ったという。
その後、同23日に田中市議から福岡市民クラブの所属市議に対して、問題の内容と示談などの交渉が進んでいないとの報告があり、報告を受けた市議の大半が「議員辞職すべき」と伝えた。田中市議は、阿部市議に対して、同25日に警察の任意の事情聴取に応じる予定があると伝えていたが、前日(24日)に被害女性とコンタクトが取れそうなので取りやめたと説明。その後も「警察の事情聴取に応じたとは聞いていない」(阿部市議)という。田中市議と直接やりとりがあったのは25日の週が最後で、その後の会派退会届や離党届の提出といったやり取りは田中市議の妻を通じて行われている。
会派内における問題の発覚当初から議員辞職を勧められてきた田中市議。「酩酊して記憶がないと言っている時点で議員としての資質がない」(議会関係者)という厳しい意見もあがるなか、雲隠れをしたまま、議員辞職はおろか警察の調べにも応じていない状況が続いている。田中市議の議員辞職などを求める申し入れについては6日午前に開かれる代表者会議で協議される予定だが、自らの説明を放棄した同氏に議員の椅子に座り続ける資格がないことはいうまでもない。
市民にとって憂慮すべきは12月の期末手当、すなわちボーナス。基準日12月1日から1カ月前以内にやめていなければ、通常通りボーナスが支給される。田中市議が問題(女性へのわいせつ行為)を起こしたのは11月初め。以来ほぼ1カ月間、まともな議員活動ができていたとは考えられない。問題の内容も含めて、事実であれば、ボーナスをもらう資格もないことは明らか。ちなみに、市議の今冬のボーナスは約220万円になる。議会における辞職勧告だけでなく、福岡市民の名誉を失墜させたとして損害賠償もあって然るべきではないだろうか。
【山下 康太】
関連記事
2024年11月28日 12:102024年11月20日 12:302024年11月11日 13:002024年11月27日 11:302024年11月26日 15:302024年11月22日 15:302024年11月18日 18:02
最近の人気記事
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す