2024年11月05日( 火 )

福岡の女性向け情報誌「アヴァンティ」25年3カ月の歴史に幕

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

発行会社が倒産

 女性向け情報誌「アヴァンティ」を発行する(株)アヴァンティが、1月4日、福岡地裁より破産手続開始決定を受けていたことがわかった。

 同社代表の村山由香里氏は同9日付で、同社ホームページ上に「読者のみなさまへ。25年3カ月、アヴァンティを愛し育ててくださって、ありがとうございました!」とのタイトルでコメントを掲載。倒産について「みなさまにご迷惑をかけながら、幕を閉じること、なんとお詫びしていいのかわかりません」としている。

 同社は、大卒後、広告代理店や広告情報誌の編集長として経験を積んだ村山氏が1993年10月に(有)ファウプとして設立。同12月、働く女性に焦点を当てた情報誌「アヴァンティ」を創刊した。同誌は、出版と並行して同社が企画する資産運用や美容などのセミナー、食事会、シンポジウムといった女性向けイベントと連動することで読者を増やし、2000年12月からFC会社が熊本版を発行、02年4月から同社北九州支社が北九州版を発行するなど規模を拡大。公称発行部数を約32万3,000部とし、06年9月期は売上高2億6,000万円を計上していた。

 しかし、インターネットやスマートフォンの普及により、紙媒体の宣伝効果が減衰するなか、生き残りをかけた同業他社との競争が激しくなり、業績が悪化。18年9月期の売上高は1億1,200万円に落ち込み、今後の先行きが見通せないことから今回の措置に至った。負債総額は1億993万円。

 なお、同社は1月4日から事業の整理に入っており、アヴァンティ福岡・北九州はともに1月末に終了予定。1月および一部の2月のイベントは実施するとしている。

【山下 康太】

関連キーワード

関連記事