【西部ガスグループ】「戸建分野事業は任せて!」九州八重洲(株)
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戸建需要の掘り起こしは、やり方次第
九州八重洲(株)の吉川悟社長は「中心部の土地が高騰し、住宅価格4000万円台で供給するのは至難の業になったが、やり方次第、研究次第で業績維持・発展の可能性はある」と断言する。マンションを求める層もいれば、手堅い戸建志向の層の存在もある。そこにターゲットを絞れば幾らでもビジネスチャンスがあるという自信に裏付けられた言葉である。「最低ミッションは年間50戸の住宅供給だ。このラインを超えるという全社員の意識は明確だ」。
九州八重洲(株)の起源は創業者が1948年10月、東京で「東京八重洲」の商号で創業。77年に福岡で九州八重洲興業(株)として設立された。福岡都市圏及び周辺地区を中心に戸建住宅を供給してきた。2008年に西部ガスグループに入り現商号に変更。グループ入りしてからは吉川社長が2代目の社長になる。親会社からの出向者は社長のみである。「いやー、我が社には戸建て住宅ビジネスに携わっているキャリア20年、30年の人材がたくさんいて本当に心強い」と吉川社長。
同社の戸建住宅ブランド「ジョイナス」シリーズの性能は高い評価を受け、様々な賞を受賞している。例えば『ジョイナス新宮 和(なごみ)』は17年度グッドデザイン賞を受賞。周辺地区古民家の景観を保全するために伝統と現代住宅トレンドを採用した『新民家』の開発が評価された。
社内に住宅技術に精通する人材だけでなく設計デザイン・ソフトまで幅広い人材が存在するのが同社の強みである。ブランド「ジョイナス」の長期優良住宅の供給の戦略的狙いには「長期優良住宅×エコ×ガスの家」という三重の意味がある。エコに家としてCO₂発生を極力抑える役割を明確にアピールして地域のまちづくりに寄与するということを宣言していく。また郊外では宅地分譲においても地球にやさしいまちづくりの使命を鮮明に打ちだすという配慮もうかがえる。この繊細な気配りは、やはり親会社・西部ガスの『社会貢献第一』に根ざしたものである。その地道な活動の蓄積の上に強力なファンがついてきた。
西部ガスの信用背景があってこそ
西部ガスは2000年~2010年まで九電の『オール電化』攻勢に追いまくられていた。打開策はガス供給の多い業種企業のM&Aであった。その先発が2004年の中華料理・八仙閣のM&Aとなる。同社の買収もガス供給確保の狙いがあった。
吉川社長が笑いながら打ち明ける。「西部ガスの信用という背景があるからこそ資金調達に悩むことがない。そうなれば当然、親孝行するのが子供の務め」。ということで同社が開発した宅造用地を他のハウスメーカーに売り渡す。そこでガスを利用する住宅をいかに確保するかが親孝行のバロメーターになる。6月には本社の建て替えが完了し、新たなスタートを切ることになる。賃貸物件の確保も検討しなければならないし、海外=東南アジア進出の挑戦もある。吉川社長は、当分忙しいことだろう。
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