2024年11月25日( 月 )

上場企業が集中する福岡市の魅力を検証する(4)

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 九州・沖縄8県の上場企業は116社ある。その内訳は福岡県が81社で、福岡県を除く7県の企業は35社となっている。

【表1】を見ていただきたい。福岡県を除く九州・沖縄の上場企業である。

〜この表から見えるもの〜

※クリックで拡大

<鹿児島県>(9社)
 ・鹿児島県の上場企業は福岡県についで二番目の9社。東証一部上場のマルマエは福証に上場していないが、東証二部のコーアツ工業は福証に重複上場している。

 ・サンケイ化学、ヒガシマル、Misumi、南日本銀行の4社は福証へ単独上場しているが、アクシーズ、昴、プリントネットの3社は東証JASDAQのスタンダードに単独上場しており、鹿児島県の上場企業9社のうち、福証上場は5社となっている。

<大分県>(7社)
 ・大分県の上場企業は7社。東証一部の大分銀行とFIGの2社は福証に重複上場している。

 ・アメイズ、ジョイフル、豊和銀行の3社は福証に単独上場しており、グランディーズ、タイセイの2社は東証マザーズ・Q-Boardに重複上場している。上場7社すべてが福証に上場しているのが目に付く。福岡県と大分県の地理的・経済的・人的な結びつきが強いことがわかる。

<熊本県>(6社)
 ・熊本県の上場企業は6社。東証一部の九州FGは福証に重複上場しているが、平田機工は東証一部に単独上場。

 ・東証二部のグリーンランドリゾートも福証に重複上場しているが、ビューティ花壇は東証二部に単独上場。LibWorkはQ-Board。ヤマックスは東証JASDAQのスタンダードに単独上場しており、熊本県の福証上場は3社となっている。

<沖縄県>(5社)
 ・沖縄県の上場企業は5社。東証一部上場の琉球銀行、沖縄銀行、沖縄電力の3社は福証に重複上場している。サンエーは東証一部、沖縄セルラー電話は東証JASDAQのスタンダードに単独上場している。Q-Boardの上場はないものの、福証に3社が上場しており、沖縄県は九州圏の一員としての役割をはたしている。

<佐賀県>(4社)
 ・佐賀県の上場企業は4社。久光製薬(東証一部・名証1部)、佐賀銀行(東証一部)の2社は福証に重複上場している。しかし戸上電機製作所とミズホメディーは東証二部に単独上場しており、福証にとってこの2社は近くて遠い存在のようだ。

<宮崎県>(4社)
 ・宮崎県の上場企業も同じく4社。宮崎銀行(東証一部・福証)とWASHハウス(東証マザーズ・Q-Board)の2社は重複上場。宮崎太陽銀行は福証、ハンズマンは東証JASDAQのスタンダードに単独上場しており、宮崎県の福証上場は3社となっている。

<長崎県>(なし)
 ・長崎県の上場企業はゼロ。今年3月27日、長崎県唯一の上場企業だった十八銀行が、ふくおかFGと4月1日付で経営統合するため上場を廃止。そのため長崎県は上場企業がない唯一の都道府県となっている。一日も早く、長崎県に「上場の鐘を鳴らす」企業が現れるのを期待したい。

 なお、以下の【表2】福岡県の上場企業(81社)については次回で取り上げることにしている。

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(つづく)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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