男の寿命の分岐点は78歳
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1:ゴルフ友だちが次から次へとゴルフ場から消えていく。昇天したわけではないが、二度とプレーできない状態に陥っている。
Aは78歳までドライバーの飛距離が250ヤードを超えていた。仲間たちは「Aさんのパワーはあと10年持つ」と思っていた。ところが突然、腸に癌があるのが判明した。Aは気分が滅入ってしまい家に引きこもってしまった。
Bも豪快なゴルフをしており、誘われると断ったためしがないほどゴルフが大好きだった。もともと右眼は白内障だったが、左眼も緑内障と診断され、近々手術をすることになった。本人の落ち込みようは酷いものだ。「ゴルフができなければ死んだほうがマシ」。この2人の例からもわかるように男の衰えは78歳を境に突然、襲ってくる。70歳は余裕をもって越えたいものだ。
2:Cの妻は10年前に肺がんであることが判明した。Cは必死で妻の看病に尽くした。しかし、がんが体全体に転移、骨にも転移して毎日、妻は「痛い、痛い」と転げ回っている。この光景に目のやり場がない。Cは「俺が倒れてはいけない」と自分に言い聞かせてきた。
ところがCが78歳になった時、体の変調に気づいた。Cは体に自信があったのだが、「もしや」という不安がよぎった。その不安は的中。彼もまた肺に癌があったのである。5年前のことだ。
夫婦共々、抗生物質による治療を含め、すべての策を講じたが、転移を食い止めることができなかった。今、夫婦ともに自宅のベッドで静養しながら助け合っている。身内の訪問以外、世間との付き合いはなくなった。Cの妻は兄弟たちに自分の持ちものをすべて分け与えたという。
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